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こども教育の学び

幼稚園教育実習が始まりました!

 97日から3週間の幼稚園教育実習Ⅱ(実践実習)が始まりした。この実習を行うこども教育学科幼児教育コースの3年生は、これまでに幼稚園教育実習Ⅰ(観察実習)、保育実習Ⅰ(保育所)(施設)の実習を経験してきましたが、3週間という長丁場は初めてです。

 実習に対して一人一人が不安な気持ちや楽しみな気持ちなど様々な気持ちを持ちながら、実習に向けての学びを重ねてきましたが、大きく立ちはだかったのが「コロナ」でした。幼稚園の現場自体が、3月以降休園されているという中で実習をさせていただけるのだろうかという心配がありました。各幼稚園では、大変な中、学生の皆さんの教育実習の場を提供していただけることとなり、感謝の気持ちでいっぱいです。

 実習では、大学で理論を学ぶだけではわからないことを実際に自分で体験して学ぶことができます。子どもの実態(成長や発達・遊びの様子・興味や関心・友達関係など)、保育者のかかわり(環境の構成の仕方・一人一人へのかかわり・クラス集団へのかかわり・保護者対応など)、教科書で学ぶだけではわからないことにたくさん出会い、直接体験することができます。

 そして、実践実習の一番大きな目的は、「実際に保育者になって保育の体験をする」ということです。部分的な設定保育や半日保育・一日保育と、実習先の幼稚園によって保育をさせていただける形態は異なりますが、責任をもってその時間を担当することになります。

そのことを踏まえ、授業において実際やってみたい保育を想定し、「教育実習事前・事後指導」の授業で模擬保育を行いました。授業の大半はオンラインによる授業でしたが、この模擬保育では、4回対面授業を行いました。昨年まではグループで模擬保育を行っていましたが、今年度は一人一人が保育者となり、模擬保育を行いました。保育指導案をたて、その指導案をもとに保育を進めていきます。授業では密を避けるために、60名の学生を4つに分け,15名前後の学生で対面授業を行い、保育者1名、園児役5名とあとは保育を見る観察者に役割分担をして行いました。  

遊びの内容も「密にならない」ということを考えて行ったので、いろいろな工夫がみられました。例えば伝言ゲームをするときに、新聞紙で筒をつくってその筒を使って言葉を伝える、じゃんけん列車でつながる時に、しっぽをもってつながることによって間をあけるなどがありました。模擬保育で行ったことがそのまま実習で行えるとは限りません。でも指導案を立てるだけではわからなかったことが、保育者の立場や園児の立場や観察者の立場で感じることがあります。そのことが大きな学びになるのです。それぞれの立場で保育ごとに記録をかいてもらっていましたが、たくさんの気づきが書かれていました。その気づきこそが、実際の実習の場に生かされていくことと思います。

模擬保育の経験を1度でもしておくと、人の前にたってみてどんなふうに声をかけて話し始めたらいいのか、声の大きさやトーン、顔の表情はどうしたらいいかなど考えることができます。実習に対する不安の中で、「設定保育が心配・・・」という声が多くありますが、少しでも不安解消になるのではと思います。

 実習開始までまもなくとなりました。実習開始2週間前から、体調管理を行い、健康チェックカードの記入をして実習に臨むことになります。とはいうものの、「新型コロナウィルス感染症」の感染拡大は、夏になってますます広がりを見せています。今後もどんな状況になるか、先が見えないことに違いはありません。

 2年生の観察実習も「新型コロナウィルス感染症」感染拡大の影響を受けて、実習時期が6月から9月に変更になり、3年生より1週間早くスタートします。2年生は初めての実習でドキドキしていることと思います。観察実習では、まず子どもたちと仲良くなって一緒に生活をし、一緒に遊ぶことで「子ども」や「幼稚園の生活」ということについて知っていってほしいと思います。2年生も3年生も一人一人がしっかり、感染予防の自覚をもって実習に臨み、実習ならではの貴重な時間を有意義に過ごせるようにと願っています。