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教員コラム

英語を楽しく!(1)

みなさん、横のイラストを英語で表現してみましょう。これは、英語の「ライム(韻)=rhyme」を楽しむための問題です。

①frog on log      ②cat in hat      ③fish on dish      ④goat in boat

と声に出して言ってみると、語尾の音が同じで、調子よく言えるな、と感じたのではないでしょうか。

このように「ライム(韻)=rhyme」は、英語母語話者の世界で、ことばを学び始めた幼児の音に対する感覚を養うことを目的として、多種多様な幼児教育教材が扱っています。たとえば日本でおなじみのMother Gooseは、nursery rhymeとも呼ばれ、音遊びの宝庫です。こどもは幼いころから、Mother Gooseに代表される様々なライムを耳にして育ち、英語の音に親しんでいくのです。

音韻が重要なウエートを占める英語という言語の学びを、このように音遊びから始め、正確な音やアクセント、文のリズムの習得につなげれば、言語習得が「聞く」から「話す」という自然な順序で進み、とりわけコミュニケーションの道具としての英語が使えない、と言われて久しい日本の英語教育の是正にもつながるのではないかと期待します。

国連事務次長として活躍中の中満泉氏は、中学から横浜のフェリス女学院に通ったそうですが、英語の授業について「1年生の1学期は教科書を一切使わず発音練習だけ。私は帰国子女でもなかったので、その後の大きな糧になりました」と回顧されています(日本経済新聞2020519日付夕刊)。

本学科の「幼児英語指導演習」では、上記のライムをはじめ、音遊びをたくさん経験してもらいます。英語の文法を習い、英語を日本語に訳し、日本語を英語に訳す、というこれまでの英語学習法ではなく、楽しく英語を学ぶことを主眼に、どのような教材が望ましいかを模索しつつ、今後もあれこれ発信していく予定です。ご期待ください!


         (学校教育コース 木戸美幸)