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こども教育の学び

七夕を題材とした授業③ 理科

七夕といえば、真っ先に七夕伝説を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実は七夕伝説は理科に大きく関係しているお話です。夏の夜空を見上げると、無数に輝く星を見つけることができます。その中でも一際輝く3つの星、「ベガ」「デネブ」「アルタイル」は夏の大三角とも呼ばれており、見る人の心を惹きつけます。ベガは別名「織姫星」、アルタイルは「彦星」とも呼ばれ、夏の大三角の間には天の川(星の群れ)を見つけることができます。

これらの内容は理科の教科書にも載っている内容ですが、科学的な見方・考え方の育成を目指す理科において、星のお話について学ぶ意味はあるのでしょうか?・・・実は、星の単元の目標には「無数に輝く星に対する豊かな心情」の育成について明記されており、本来は星を直接観て育む心情となっています。しかし、それに加えて星に関する物語や伝説、そのような人間が創ったお話を学ぶことも星に対する豊かな心情を育成することにつながります。

そこで今回の授業では、「星のお話を学ぶことで育成が期待できる星に対する豊かな心情」についての自分の考えをもつことを目的に、七夕伝説と星の学習を組み合わせた科学絵本を作成する活動を行いました!

まず学生は、夏の大三角といった基本的な星に関することや七夕伝説とのつながりについて確認しました。そして、七夕伝説と星の知識を組み合わせた科学絵本を作成しました。作成する中で、星のお話を読むことで、得られる心があると気付く学生がたくさんいました。

科学絵本の作成を通して、学生が考える星に対する豊かな心情についてご紹介します。

・織姫と彦星が天の川で再会するのは目には見えないけれど、星を見るとその姿を想像することができるから、星に対して様々な想像し、思いを馳せることが星に対する豊かな心情だと思います。

・昔の人が今自分が見ている星を眺めて作ったのが七夕伝説だから、語り継がれてきた星を大切にしようとする心が星に対する豊かな心情だと考えます。

・星に対する豊かな心情とは、昔の人々の星に対する考えや気持ちをもとに、改めて星の美しさを感じる心だと思います。

 

ぜひ星にまつわるお話を思い浮かべながら星を観察し、星に対する豊かな心情を育んでもらいたいです。