京都光華女子大学 こども教育学部 こども教育学科 ニュース 造形ゼミの活動紹介③~4年生卒業研究②ユニバーサル絵本「あひるのおさんぽ」の制作

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造形ゼミの活動紹介③~4年生卒業研究②ユニバーサル絵本「あひるのおさんぽ」の制作

造形ゼミのKです。私は目が見えない子どもと目が見える子ども両者がともに楽しめるような絵本を作りました

私が、この研究をしようと思ったきっかけは、目が見えない子どもを対象とした絵本が少ないこと、目が見えないからと言ってモノクロの絵本になっていることが多いことに疑問をもったからです。目が見えない事によって、絵本に触れる機会が非常に少ない現状に対して、何かいい改善策はないのか、目が見えない子どもと目が見える子どもどちらも楽しめる絵本は作れないのかと思い、制作しようと決めました。

 

この絵本の特徴は、「さわる絵本」と「文字のない絵本」を組み合わせたところです。手触りの異なる10ページの場面を作りました。

①表紙…表紙では、1匹の「あひるのおさんぽ」のお話ということを示し、主人公のあひるを真ん中に貼りました。表紙には点字になるよう穴をあけました。

②お花畑…お花畑をコンセプトに造花をちりばめました。いろいろな花やつぼみを混ぜて感触を楽しめるようにしました。

③風船…空を飛んでいるアヒルをイメージして作りました。空気ではしぼんでしまったので、丸型発泡スチロールで形を保てるようにしました。

④海…あひるが水の中を泳いでいる様子を表し、保冷剤と青の絵の具、水を混ぜて水っぽい感触にしました。

⑤砂利道…石がゴロゴロしているイメージで、白いカラーサンドを敷き詰めました。

⑥芝生…公園をイメージして、本物の芝生を貼り付けました。

⑦落ち葉…秋をコンセプトに落ち葉や木を貼りました。温かみを感じる色をメインに使いました。

⑧雪…冬をコンセプトに重曹とリンスを混ぜて、雪の感触を味わえるようにしました。少しひんやり冷たく感じるのでぜひ触っていただきたいです。

⑨羽がいっぱい…最後に飛び立つイメージで羽をたくさんちりばめました。青と白の羽を使い、目でも楽しめるようにしています。

⑩裏表紙(しっぽ)…おしりを向けているアヒルをイメージしました。

文字が付いていないので、ぜひご自身のオリジナル物語とともに、自由にこの絵本を楽しんでもらえたらと思います。

①表紙 

③風船のシーン

⑦落ち葉のシーン 

⑩裏表紙 しっぽを表現しました