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2024.08.04 オープンキャンパス関連8/3(土)オープンキャンパスの御礼
2024年8月3日(土)は本学のオープンキャンパスが開催されました。人間健康学群では、以下のプログラムで紹介しました。
1.人間健康学群の紹介
2.大学生の学び・生活の紹介
3.模擬授業:「高齢化社会における自動運転の可能性:ロボタクシーは救世主になり得るか?」
4.近距離モビリティ「ウィル」の試乗体験
本ブログでは、上記の模擬授業の内容をご紹介します。
健康的な生活において、人の「移動」は重要です。移動は、運動の側面だけでなく、五感を通じて多様な体験をすることが重要で、幸福感と関連します。しかし、地方などで人口減少、運転手不足などの要因で、公共交通機関が減便、廃便となり、都市と地方で移動格差(モビリティ・ギャップ)が生じています。
次世代の移動手段として、たとえばライドシェアがあり、海外では普及しています。国内でも2024年度から条件付きで解禁されていますが、広がりを見せていません。また、次世代電動モビリティ(たとえば上記の「ウィル」など)もありますが、ラストワンマイルなど近距離の移動手段であり、数キロなどの中長距離の移動には適しません。
将来的には、自動運転車(ロボタクシー)が普及していきます。米国、中国では、自動運転車が商用として一般道を走っています。ロボタクシーの世界の市場規模は、2030年に14.8兆円と見込まれています。
一般的なロボタクシーのシステムは、高精度地図とカメラ等を用いて、周囲の障害物との距離を正確に認識しながら走行する方法です。他のシステムとして、テスラ方式は、高精度地図を用いず、360度を見渡せるカメラの映像のみを頼りに、完全AIによる自律走行です。
自動運転の普及により、社会がどのように変容するかを考えることは重要です。普及の効用として、運転できなくても移動可能、人間より安全な運転で事故率の低下、ライバー不足の解消による物流の改善などあります。
人間健康学群では、複合的な専門領域の観点で社会課題や研究テーマについて検討します。今回の自動運転であれば、以下のように多様な専門領域の観点で検討します。
政策:自動運転に関する法規制とウェルビーイングの両立
心理:移動が容易になることが心理状態へもたらす影響
福祉:移動手段の確保による福祉サービスの発展
今回の模擬授業のように、人間健康学群では人と社会の健康に関する多様な社会課題について、多様な専門領域の観点で複合的に課題解決策を検討します。ぜひ、人間健康学群で関心のある社会課題を見つけ、多様な専門領域に触れて解決策を考えていきましょう!
文責 酒井浩二