京都光華女子大学 人間健康学群 ニュース 生理前に甘いものが食べたくなるのは気のせい??

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教育研究②:食・栄養

生理前に甘いものが食べたくなるのは気のせい??

みなさま、こんにちは。中木です。健康栄養学科のオリジナルホームページでもご紹介をしていますが、今日は健康スポーツ栄養専攻の卒業研究についてご紹介したいと思います。

私は「せっかくの女子大なんだから、女性の健康にかかわる研究がしたい!」と思っていて、女性ホルモンのひとつ・エストロゲンがもつ、エネルギー調節機能や食欲への作用を研究テーマに掲げています。今年は「月経(生理)周期で甘味への嗜好性は変わるのか?」を調べることにしました。生理前になんだかとってもおなかが空いたり、なにか特定の食べ物が食べたくなったりすることってないでしょうか?新型コロナウィルス感染症の影響で通学がままならなかった際に、卒業研究ではアンケート調査をしていたのですが、生理中と比較して生理前に「甘いもの(特に、ケーキやドーナツなど)が食べたくなる」と訴える方が多かったことに着想を得て、今年度は濃度の異なるスクロース溶液(砂糖水ですね)やカスタードクリームを用いて「どちらが好きか?」を調べる実験をしています。

教科書に書かれた「すでにわかっていること」を学ぶことも大切ですが、「まだわからないこと」を探求するのが大学での学びであり、卒業研究の醍醐味!とはいえ、どういった実験を行うか、といったところから組み立てるのはもう大変…(笑)。教員と学生が一緒になって勉強し、ディスカッションします。それに、月経周期毎に実験を行うということは、被験者の方一人ひとりに合わせる必要があります。それでも学生たちはシフトを組んで、実験の際には朝早くから登校して準備をし、取り組んでくれています。私も午前の授業がないときには実験に立ち会いますが、今では学生の方がしっかりしていて、私がひとりで実験室を右往左往…(ごめんね)。

人間健康学群にはまだ4年生がいませんが、いずれは学群の学生ともこのような女性の健康維持・増進に関わる研究がしたいと思っています。学群での学びになにが関係あるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、いずれは月経周期や性差に応じた栄養指導や健康教育、あるいはFemtech(フェムテック)※に活用したいと考えています。

※FemaleとTechnologyをかけ合わせた造語で、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決・サポートする製品やサービスなどを指します。

↑みんなで勉強しつつ、「味覚検定チョコレート(一般社団法人 日本味覚協会)」を用いて味の感じ方をチェック!!8月のオープンキャンパスでの学群ブースでも体験していただきましたが、めちゃくちゃ難しい…(笑)

↑練習中。※本番時にはきちんと白衣を着て、マスク・手袋着用等身支度を整えています。