ニュース
2024.06.19 教員ブログ宮津市の地域活性化に関わる授業をしています!
こんにちは
ライフデザイン学科 デザイン企画分野の羽深太郎です
本日は、今年度デザイン企画分野が取り組んでいる京都府宮津市で行う授業についてご紹介いたします。
京都府北部、丹後地方にある宮津市は天橋立が有名な日本を代表する観光地の1つです。風光明媚な魅力的な町ですが、近年は日本の地方都市と同様に人口減少、特に若者や生産年齢人口の減少が著しく、このまま人口減少や高齢化が進むと地域経済の低迷や地域コミュニティ・行政サービスの維持が難しくなることが予想されております。宮津市では「第2期宮津市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、令和3年度から令和7年度にかけ、宮津を担う次代の人づくりや宮津への人の流れをつくる様々な活動に取り組み、人口転出の抑制、転入の促進に取り組んでいます。
そんな宮津に興味を持ち、宮津で活動されているのが今年3月にライフデザイン学科を卒業した森田祐乃子さんです。森田さんはデザインやインテリアの科目を中心に学ぶと共に、在学期間に宮津市の株式会社百章が企画する農泊インターンシップに参加。2年生後期の授業「ライフデザイン特論」では、デザイン企画分野を専攻し、宮津をテーマに「地域の活性化に向けた持続可能なコトの提案」に取り組みました。
卒業後は宮津に移住し、現在は株式会社百章で一次産業を通じた新たな価値創造や若者の移住支援や空き家対策に取り組んでいます。写真は百章で生産したレモンを使用したジャムですが、このパッケージは森田さんがデザインし、道の駅などで販売する計画を進めています。
森田さんが現在取り組まれている活動を通じて、在学生に地域活性化を通じたデザインや商品企画の学びに取り組む事を目的に、私は京都府が行う「大学・学生とともにのばす京都プロジェクト共同事業」に参加しております。担当するデザイン企画分野の授業テーマは宮津市をフィールドとした内容とし、1年間を通じて宮津の株式会社百章と一緒に活動します。
活動の第一弾として、2年生の選択科目「ユーザー体験価値デザインⅡ」では6月15日、16日の2日間、株式会社百章と同じく宮津市で活動されている(株)宮津町家ネットワークのご協力を頂き、宮津市の中心に近く、道の駅「海の京都 宮津」から徒歩約2分の立地にある「島崎ちしや」のDIY作業に参加致しました。
「島崎ちしや」は昭和2年に建てられた、かつて呉服屋さんがお客様の接待として使用していた大きなお屋敷です。2022年4月より、(株)宮津町家ネットワークが借り受け、株式会社百章と共に建物の修復や家財の整理、設備機器の更新に取り組んでいます。今回私たちは3つのチームに分かれ、1階にある囲炉裏の解体作業、屋外テラスの製作、古い家具の修復に取り組みました。さらに(株)宮津町家ネットワークが今まで取り組んできた事例や、活動に対する思い、町屋の再生を通じて、「くらしの場所」をつくり、「はたらく場所」をつくる事、建物を通じて生まれる「人と人の繋がりの大切さ」を学びました。
後期は1年生課目の「ユーザー体験価値デザインⅠ」、2年生ゼミ課目「ライフデザイン特論」があります。今回私たちがDIYに取り組んだ「島崎ちしや」の利用方法の検討や提案、株式会社百章が生産するレモンを使った商品企画や販売方法など、様々な事に取り組みます。今後も定期的に活動を報告させて頂きます。どうぞご期待ください。