前回の投稿でもお知らせしていますが、11月6日から9日に札幌でアジア太平洋作業療法学会が開催されました。本学作業療法専攻の教員全員が無事に発表を終えました。大学間協定を締結する予定のシンガポール工科大学の先生方や学生の皆さんも参加されていました。
私は「あかりバンク」という活動を通して、障害のある子どもとそのご家族に手作りの照明を届けています。今回は、「医療的ケア児の母親の睡眠状況と夜間の在宅介護における照明環境に関する調査」をテーマに発表しました。在宅介護をしているお母さんの中には、夜間には照明をつけずに暗い環境で介護をされている方がいます。本来であれば、安全に介護するために明るくした方が良いのですが、睡眠中の家族が目覚めないよう、工夫されているのです。このような実態は、普段から子どもの医療や福祉に関わる医療従事者にもあまり知られていません。発表について質問してくださった方から「知らなかった」「勉強になった」と感想をいただき、とても嬉しく思いました。環境を改善することも作業療法士の役割です。今後は実態の把握だけでなく、介護のための照明の提案をしていきたいと考えています。
発表準備は大変なことも多いですが、発表後には「やって良かった」と思える達成感があります。学会では学生による発表のコーナーもあります。いずれ本学の作業療法専攻の学生達からも「発表してみたい」という声が出てくるかもしれませんね、将来が楽しみです。
西谷美智子