京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース ヨーロッパ健康心理学会に参加して

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教員コラム

ヨーロッパ健康心理学会に参加して

8月下旬から9月上旬にかけて、イタリアのパドヴァで開催された「ヨーロッパ健康心理学会」の学術大会に参加しました。ホストのパドヴァ大学はイタリアで二番目に古い大学で、ガリレオやダンテが教鞭を執っていたことでも有名です。

この学会は“ヨーロッパ”と冠されてはいますが、それ以外の地域からの参加者も多く、今思いつくだけでも、アジア、中東、南米など世界各地の研究者によって研究発表がなされ、活発なディスカッションが行われました。

私も今回、ポスターセッションで発表をいたしました。この学会でのポスターセッションは、研究テーマの近い数名のグループに分けられており、グループ内で順番に発表と質疑応答を行うというスタイルで行われました。

英語でプレゼンテーションをすることは私にとっては挑戦であり、言葉の壁は大きいですが、学問という共通基盤を持っていて、通じ合えるのだと気づきました。その時はコミュニケーションに必死で考える余裕などなかったのですが、初めて会った、国も文化も違う研究者と情報を共有できることは素晴らしいことだと改めて感じます。もっと多くのことを伝えられたらよかったのに、と思います。また、もっと早くからこういった経験を多く積めればよかったのにという気持ちは常にありますが、“今さら”とは思わずに、これからも研究内容・プレゼンテーションともに努力を続けたいと思っています。高校生や大学生の皆さんは、海外へ行ったり国際交流をするチャンスをぜひ積極的に掴んでいただけたらと思います。

さて、国際学会の開催地であったパドヴァは、パドヴァ大学を中心として造られている比較的小さな、歴史的雰囲気のある街でした。ジョットのフレスコ画で覆われたスクロヴェーニ礼拝堂、サンタントニオ聖堂、オルト・ボタニコ(ヨーロッパ最古の植物園(世界遺産))などが見どころです。また、日本とは全く異なる景観の中を歩いているだけでも楽しく、古い建物から路地裏の何気ない風景まで、シャッターチャンスが盛りだくさん!イタリアのガイドブックのトップに載っている街ではありませんが、私はとても好きな雰囲気でした。ヴェネツィアからバスや電車でアクセスしやすい場所にありますので、その近辺へ行かれる機会があれば足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

神庭 直子(2017年9月18日)