2026.06.27 わたしたちの毎日

残糸Tシャツの試作品が完成!学生の商品開発をKBS京都・読売新聞が取材



残糸を使ったサステナブルTシャツの商品開発が、いよいよ形になってきました。

京都光華大学社会学部社会共創学科の平松隆円准教授が担当する、キャリア形成学部キャリア形成学科の3回生ゼミでは、2026年度、残糸を活用したTシャツづくりに取り組んでいます。4月から学生たちは、残糸とは何か、なぜ繊維産業で課題になっているのかを学び、ファッションデザイナーの浜井弘治さんからアドバイスを受けながら、Tシャツのデザイン、サイズ、着心地、販売方法について検討を重ねてきました。

そして今回、縫製工場からTシャツのサンプル、つまり試作品が届きました。学生たちがサンプルを確認する様子は、地元京都の放送局であるKBS京都と、読売新聞に取材していただきました。

4色のサンプルが到着しました


今回届いたサンプルは、制作を予定している4色すべてです。

デザインとサイズは同じですが、生地の色が違うだけで、Tシャツの印象は大きく変わります。明るくやわらかい印象の色、落ち着いた雰囲気の色、日常使いしやすい色など、それぞれに異なる魅力があります。学生たちは、実際にサンプルを手に取りながら、色の見え方、生地の風合い、縫製の仕上がりを確認しました。

試作品を見た学生からは、「おもっていた以上にかわいく仕上がっている」「どの色も雰囲気が違って選ぶ楽しさがある」といった声が聞かれました。



着てみてわかる、サイズと着心地


商品開発では、デザイン画や寸法表だけではわからないことがあります。実際に着てみることで、首まわりは苦しくないか、肩幅は自然に見えるか、袖丈は長すぎないか、身幅にゆとりがあるか、動きやすいかなど、細かな点を確認できます。

今回のTシャツでは、性別を問わず着用しやすいフリーサイズを目指しています。そのため、体格の違いがあっても着やすく、かつ、だらしなく見えないシルエットにすることが重要です。学生たちは、なで肩に見えにくいように調整した肩幅や、袖丈の長さ、全体のバランスを確認しました。実際に着用した学生からは、想定していたシルエットに近く仕上がっているという感想もありました。

一方で、商品として販売するためには、さらに細かな調整も必要です。学生たちは、着心地、見た目、動きやすさ、サイズ感について感じたことを整理し、浜井さんに伝えました。今後は、微調整が必要な部分を相談したうえで、7月中の完成を目指し、工場へ本生産を依頼する予定です。

残糸を「長く着たい一着」に変えるために


残糸とは、生地や衣服を製造する過程で使い切れずに残った糸のことです。品質に問題がない場合でも、色、太さ、素材、数量などの条件が合わず、新しい製品に使いにくいことがあります。平松ゼミでは、この残糸を単に再利用するだけでなく、学生自身が「ほしい」「着たい」と思えるTシャツにすることを目指しています。

サステナブルな商品であるためには、環境に配慮しているだけでは十分ではありません。デザインが魅力的であること、着心地がよいこと、長く愛用できること、価格に納得できることも大切です。学生たちは、残糸という社会課題に向き合いながら、商品として選ばれるために必要な条件を一つひとつ考えています。



メディア取材も学びの機会に


今回、サンプルの確認にあわせて、KBS京都(6月23日に放送済み)と読売新聞の取材を受けました。

記者の方々からは、なぜ残糸を使ったTシャツを作ろうとおもったのか、どのようなデザインを目指しているのか、商品化に向けて難しかったことは何か、販売価格やクラウドファンディングについてどのように考えているのかなど、さまざまな質問がありました。

学生たちにとって、メディア取材は、自分たちの活動を社会に伝える貴重な経験です。質問に答えるなかで、自分たちが取り組んでいるプロジェクトの意味や、一般の方々が関心を持つポイントを改めて考える機会になりました。

「残糸を使っていることの何が社会的に重要なのか」「このTシャツの魅力を、どのような言葉で伝えればよいのか」「購入してくださる方に、どのような価値を届けたいのか」

取材を通して、学生たちは商品を作るだけでなく、その背景やおもいをわかりやすく伝える広報の大切さも学びました。

価格設定とクラウドファンディングにも挑戦します


今後の授業では、完成に向けた調整と並行して、販売価格の検討にも取り組みます。

商品を販売するためには、材料費や縫製費だけでなく、送料、包装費、販売手数料、広報にかかる費用なども考えなければなりません。価格が高すぎると購入しにくくなり、低すぎると必要な経費を回収できません。学生たちは、コストと販売価格のバランスを考えながら、購入してくださる方に納得していただける価格を検討していきます。

また、制作資金を集めるために、クラウドファンディングにも挑戦する予定です。クラウドファンディングでは、商品そのものの魅力だけでなく、なぜこのプロジェクトに取り組むのか、どのような社会課題を解決したいのか、支援者にどのような価値を届けられるのかを伝える必要があります。

学生たちは、商品開発、販売、広報、資金調達を一体的に学びながら、残糸Tシャツの完成を目指します。

社会課題を商品開発で解決する実践型の学び


今回の残糸Tシャツプロジェクトは、たんなる服づくりではありません。繊維産業で生じる残糸の課題を知り、デザイナーや工場と協力し、学生自身がデザインやサイズを考え、販売価格や資金調達まで検討する実践型の学びです。

そこには、サステナビリティ、ファッション、マーケティング、ブランドづくり、広報、会計、プロジェクトマネジメントなど、さまざまな要素が含まれています。

社会学部社会共創学科では、社会学を基盤に、経営、心理、文化、データサイエンス、情報、デザインなどを分野横断的に学びます。身近な関心や社会課題を出発点に、企業や地域の人々と協力しながら、新しい商品やサービス、社会の仕組みを考える力を育てています。

「ファッションが好き」「環境問題やSDGsに関心がある」「商品企画やマーケティングを学びたい」「自分たちのアイデアを形にして、社会に届けてみたい」

そのような思いは、大学での学びにつながります。

残糸Tシャツは、7月中の完成を目指して、いよいよ本格的な制作段階に入ります。学生たちが考えた一着がどのような商品として完成し、どのように社会へ届けられていくのか、今後の活動にもぜひご注目ください。引き続き、応援をよろしくお願いいたします。

プロジェクトの様子は、Instagram(nokoriito)でも発信しています。





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