2026.04.21 教員コラム

進化とヒトの心5(教員ブログ:上田Dr)

読者の皆さんこんにちは。書き始めていたことを思い出した途端、なんだか執筆意欲がわいてきました。ということで、楽しみにされている方も、楽しみにしていなかった方もお付き合いください。

さて、前回「進化とヒトの心4」では、「のどがかわく」「おなかがへる」ということが、ヒトを含む動物にとって、生き延びるのに必要な仕組みであることをお伝えしました。ただ、味覚の話まではできませんでした。

甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つが「基本五味」と呼ばれ、それぞれの味に特化した「味蕾」と呼ばれる受容器が舌にあります。私たちが感じる味は、この5つの組み合わせに、さらに味覚以外の香り、食感などが合わさって生じます。
では、なぜこのような5つの味覚があるのでしょう?
これまでお話ししてきたとおり、我々の体の仕組みのほとんどには、進化的な「意味」があります。つまり、その仕組み、あるいはその行動様式が、個体や種の生存に有利に働いた、ということです。つまり、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味を感じられる、ということが、個体あるいはヒトという種が生き延びることに貢献しているということですね。

「甘味」はどうでしょう?
甘いもの、つまり糖がふくまれる食べ物は、野生の生き物にとって、ごちそうです。めったにありつけませんが、栄養価が高く、かつ体内で利用しやすい食べ物です。つまり、甘いものかどうかわかる、ということは生命の維持に有益といえます。
さらに、こういった生命の維持に有益な物事は、「心地よさ・快」につながることが知られています。皆さんが、基本的に甘いものが好きなのはしょうがないわけですね。なぜなら甘いものは、野生の状態のときにはめったに存在しない、生命維持に重要なごちそうだからです。
それでは、ほかの「味」は、どういう進化的な意味合いがあるでしょうか?

今日はここまでにして、皆さんに少し考えていただこうと思います。
ということで、続きと答えは次回のお楽しみということで。

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