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教員コラム

福祉職も励ましてくれる本!「家族の練習問題 ―木陰の物語―」

福祉職も励ましてくれる本!

「家族の練習問題 ―木陰の物語―」

(著者:団 士郎 出版社:アソブロック ホンブロック)

を知っていますか?ホンブロック 子どもと家族を想う出版社 (honblock.net)

 

福祉領域で働く相談のプロは

ご家族との相談も上手です。

家族との信頼関係を作るために必要なことは、

その方やその方を含んだご家族への理解です。

 

自分を理解してくれている人がいることは、

うれしいですよね。

その存在だけで、勇気づけられたり、

明日もがんばることができたりしませんか?

そんな援助職になることができるよう

大学ではトレーニングをしていきます。

 

自分よりも年上の利用者さんのご家族と接するとき、

福祉職はとても緊張したりすることもあります。

若ければ若い時ほどそうなるのは当然です。

「若いのに何が分かるんだ」とご家族は思ってはいないかな?と

心配になります。


相談のプロになるには?

その対策としては

多くの方の人生を知っておくことが役に立ちます。

その方法は、様々で

本や、映画や、小説、ドキュメンタリーでも構いません。

 

いろんな方に出会うのが福祉の仕事です。

そのためにも「知りませんでした」や

「こんな人初めて」ではプロとはいえません。

そして、ご家族に出会った時も

何を話題にするか?が問われます。

家族のこれまでの歩みを目の前の福祉職が

どのくらい理解しているか?理解してくれそうか?というところが問われます。

この人にはどのくらいの話をしようか?と

ご家族だって見ているのです。

 

団士郎先生は、児童福祉分野の現場ご出身で

家族心理臨床家であり、なおかつ漫画家です。

ご著書『家族の練習問題 ―木陰の物語―』は、

8巻とスピンオフまで発刊されて、

現在も連載継続中です。

 

かわいくて、ユーモラスな絵と

家族の様々な物語等を取り上げて、

もう何十年も描き続けておられます。

連載は「月刊福祉」をはじめ、

複数の媒体で、同時に継続されてきました。

新作を毎回楽しみにしている福祉職の方々が

全国におられる作品になっています。

 
いろんな人の人生を知る

自分とは異なる人生に触れることで

その物語が私の人生に働きかけてくるように毎回感じています。

勇気づけてくれたり、驚かされたり、

せつなくなったり、愕然としたり、思わぬことになったり…。

自分が様々な反応をすることで

新たな自分自身の中にある

深い部分の気持ちを見つけることもよくあります。

 

この連載には支援の場面も多く、

福祉職もたくさん登場します。

いくつかの作品は動画にもなって

YOUTUBEでみることもできます。※ホンブロック子どもと家族を想う出版社 – YouTube

 

「物語」は私たち1970年生まれの世代には日常でした。

日本昔話が毎週テレビであり、自分の出身地域には

地元の民話がある。

…それがいつの間にか触れる機会が減っているようにも思います。

 

世の中には人生の数だけ様々な物語があります。

その中で自分が経験している物語は、今はこの日常だと。

そこで、自分は明日から再び

何をして生きるか?という問いが

突きつけられるように思って読んでいます。

そんなことも喚起される

様々なお話が詰まっています。

 

「物語」の持つ力

この「家族の練習問題 ―木陰の物語-」を読み、

自分の中にどんな感情がわいてくるか?という

福祉職のトレーニングも、

全国のあちこちで行われています。

大学の授業の教科書としても採用されています。

結論がある物語はほとんどありません。

そのぐらい受け取る人が

その人らしく受け取ることもできる

豊かな作品ばかりです。

 

人生もこれが正しい!

これこそが人生!というものはありません。

そこに向き合うのが私たち福祉職のお仕事です。

 

福祉のどんな領域でも

ご家族の話がないところはありません。

今、家族がいないという状況は起こることが当然あります。

しかし、生物学的には

母がいないと生まれることはありません。

生まれ落ちるところからの物語の経過が

のちの人生に影響を与えていることは言うまでもありません。

心地いい話ばかりではないでしょう。

それらも経験してる方々にも、福祉職は出会っているのです。

ご家族から学ぶことはたくさん、たくさんあります。

 

あなたに会えてよかったと思われる福祉職に!

この「家族」というところは福祉領域の共通基盤です。

そこに強くなると、自分の領域の支援でも自然と強くなります。

そして、そこで学んだことは

自分の家族にも応用できたりもします。

福祉の対象となる方は決して

自分とは違う特別な人ではありませんので当然ですね。

 

福祉のスタイルは歴史を重ねれば重ねるほど

援助者が福祉の利用者さんから学ぶ姿勢を強くする
スタイルが現れてきました。

 

一人の方が歩んだ物語に、

人間の強さが含まれていることを

実証する一端ではないでしょうか。

 

そんなお話にも触れることができる

「家族の練習問題 ―木陰の物語-」は

読み終わると考えたり、他の人にも読んでもらって

他の人の意見もききたくなったりもします。

読後に、涙がこみ上げるお話、何とも言えない気持ちになるお話などなど…

そんな人生の一場面、一場面を私たちは生きているのだなぁとあらためて思います。

 

福祉職が豊かに学ぶこともできるこの「木陰の物語」。

みなさんもぜひ楽しんでみてください。

 

「家族の練習問題 ―木陰の物語-」

「家族の練習問題木陰の物語-2」

「家族の練習問題 ―木陰の物語-3 “父よ母よ”」

「家族の練習問題 ―木陰の物語-4 “悲しみも哀しみも”」

「家族の練習問題 ―木陰の物語-5 “過去も、未来も”」

「家族の練習問題 ―木陰の物語-6 “大人に「なる」、大人に「する」”」

「家族の練習問題 ―木陰の物語-7 “これが私です”」

「家族の練習問題木陰の物語-8 “もう一人のワタシ”」

「わが子が小学校に上がる前に読みたい『木陰の物語』」

(著者:団 士郎 発行:アソブロック ホンブロック)

(千葉 晃央)

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