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2025.09.29 専門分野コラムウェディングブーケのおはなし③ ブーケとブートニアのセレモニー
こんにちは!ライフデザイン学科教員の菅尾です。
今日は、ウェディングブーケとブートニアによるセレモニーをご紹介したいと思います。
これまでの記事で、ウェディングブーケがブライダルアイテムの中で最も大事なアイテムのひとつであり、ブートニアはブーケと切っても切り離せないものであることをお話してきました。ChatGPTによれば、ブートニアの歴史は中世ヨーロッパに始まり、「男性が愛する女性にプロポーズするとき、その女性が花束を差し出し、もし気持ちに応えるなら、その花の中から一輪の花を取って、男性が自分の胸元にさすというロマンチックな習慣」があったということでしたね!
この習慣は、現在では、結婚式で行われる素敵なセレモニーとして受け継がれています。今日はそのうち、代表的な2つのセレモニーについて、ご紹介します。
1) ブーケブートニアセレモニー
このセレモニーは、中世ヨーロッパの習慣に由来するものです。このセレモニーでは、新郎がゲストからお花を集めてブーケを作り、新婦にプロポーズと共に贈ります。新婦はそのブーケを受け取り、ブーケの中から1輪を新郎の胸元に挿す、という儀式です。このようにして、結婚の同意を表現しています。
では、セレモニーの具体的な流れを見てみましょう!
まず、新郎の入場前に、会場スタッフがゲストに、セレモニーで使用するお花を1輪ずつ配ります。
次に、新郎が入場する際に、ゲストの席を回りながら事前に配られたお花を集めます。そして、集めたお花を束ねて、世界に1つだけのブーケを作ります
そして、新婦の入場です。新郎は、完成したブーケを新婦に手渡しながら、プロポーズの言葉を伝えます。新婦は、‘YES’という代わりに、ブーケから花を1輪抜き取り、新郎の胸ポケットに挿します。ロマンティックですね!
このセレモニーでは、ゲストと一緒に作り上げたブーケでプロポーズを再現します。新婦の好きなお花をこっそり用意しておくと、感動もひとしお!新婦の瞳から涙がこぼれることでしょう。
2)ダズンローズセレモニー
このセレモニーは、ブーケブートニアセレモニーの発展型で、名前に「ローズ」と付けられていることからもわかるように、セレモニーで使うお花は、バラに限定されます。
また、ただ単にバラを束ねるだけでなく、本数も決まっています。「ダズン」(dozen)は、英語で12個のまとまりを意味していて、日本語ではダースと訳されています。1ダース=12個であれば、皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。
それでは、セレモニーの具体的な流れを見てみましょう!
まず、新郎の入場前に、会場スタッフが12人のゲストに、セレモニーで使用するバラを12本を配ります。この12人のゲストは、あらかじめ新郎によって指定されています。なぜなら、1つ1つのバラに、すべて意味が込められているからです。
<バラに込められた意味>
感謝、誠実、幸福、信頼、希望、愛情、情熱、真実、尊敬、栄光、努力、永遠
この12個の言葉の意味に合うゲストに、1つ1つのバラを託します。そして、自分のプロポーズを手伝ってもらうのです。
そうして、気が置けない友人や家族1人1人に大切な役割を託した新郎は、入場しながら12本のバラを1輪ずつ受け取り、世界に1つだけのブーケを作ります。
新郎は、新婦が自分の元に着いたら、プロポーズの言葉とともに完成したブーケを手渡します。新婦はそれを受け取って結婚を承諾し、12輪のバラでできたブーケの中から、自分の伝えたい意味を持つバラを選んで抜き取って、新郎の胸ポケットに挿します。どの言葉が選ばれても、2人だけのエピソードが込められていると思うと、胸がいっぱいになりますね!
このセレモニーでは、1つ1つのバラに意味をこめらることで、苦楽を共に過ごしてきたゲストが新郎のプロポーズの成功をお手伝いするという愛にあふれた時間を演出します。会場全体が感動に包みこまれる、あたたかいお式となることでしょう。
これらの素敵な演出は、ゲストを喜ばせたいという新郎新婦お気持ちと、それを形にしてくれるウェディングプランナーをはじめとするスタッフのみなさんによって支えられています。
結婚式のゲストに招かれて、ウェディングプランナーにお会いする機会は、まずないでしょう。そう思うと、プランナーのお仕事はまさに縁の下の力持ちといえますね!
今日は、ブーケとブートニアのセレモニーをご紹介しながら、それぞれに込められたエピソードや意味にも触れました。この記事で扱ったセレモニーや12本のバラについては、ゼクシィや日比谷花壇のウェブサイトなどで紹介されています。ほかにもたくさんの素敵な演出やブーケが紹介されているので、ぜひご自分の理想の結婚式に思いを巡らせてみてください。それでは、またお会いしましょう!