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教員コラム

2019年度京都光華公開講座

 68日(土)の10時から11時半まで、京都光華公開講座の第一回が『偶然の出来事と臨床心理学』と題して開催されました。本講座は毎年、本学の日ごろの研究成果を地域の方々の生涯学習に役立てていただこうという趣旨で、本学の地域連携推進センターが主催となって広く一般に公開して開催しています。ブログを読んでくださっている皆様も、機会があればぜひ一度お申し込みいただき、おいでください。

 今回の講座は、本学心理学科の今西が講師を務めさせていただきました。当日は多くの方がご来場くださいました。

 講座は「偶然の出来事」を、臨床心理学の分野のなかで、ただの偶然として切り捨てるのではなく、心理的に意味のあることとして真剣に取り上げて考えたユングの共時性という考え方の紹介にはじまり、あらゆる出来事が偶然に生じるという世界や人生にどう向き合うか、出来事の偶然性にどう向き合うかについて、先人たち(現在ご存命の方々も含まれていますが)の様々な考え方を紹介しながら論を展開する、というか展開しないで同じところをぐるぐる回る、という形で進めました。

 なかなかわかりにくかったという感想も多くいただき、日ごろ専門領域で考えていることを広く一般の方にお伝えすることの難しさを改めて痛感いたしました。ただ、講師を務めさせていただいた立場からすると、日ごろの考えを形にし、あのような場でお話させていただけることは、非常にいい刺激になりましたし、勉強にもなりました。朝早くからおいでいただき、わけのわからない話におつき合いくださった皆様、どうもありがとうございました。これにこりず、また大学においでいただけましたら幸いです。

 

今西 徹(2019627日)