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教員コラム

コロナ禍の中の夏休み

長引いた梅雨が明けたかと思うと、猛暑が続いています。その一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大は止まりません。マスク、手洗いの感染防止対策をとるしかないですね。

前期は大学と自宅の往復に終わり、夏休みは最小限の外出にして、家に籠る生活をしていました。内に籠る生活というのは、物理的にも心理的にも内側に意識が向きます。家の中の様々なことが気になり出します。いつもなら気にしない所に意識が向きます。「あ、ここが汚れている」「これを片づけないと」と普段なら触らない本箱の扉を開けて、古い昔の本を手に取ります。目的は整理して処分するためなのですが、やはり手に取ると読んでしまうものですね。

何十年ぶりに読んでみると本の内容とともに昔の記憶がよみがえってきます。そういえば、あの頃はこんな感じだったなと当時の自分の感覚を思い出します。それとともに、当時は当時でいろいろな思いがあったなと思い出す一方、今と変わらない自分がいることに気づきます。「昔はこうだったのに」という思いが強く、不連続感のあった今の自分を昔の自分と少し繋ぐことができた夏休みでした。 千野美和子