京都光華女子大学 人間健康学群 ニュース ロジカルシンキングの活用力を身につける

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人間健康学群での学習・生活

ロジカルシンキングの活用力を身につける

高校と大学との接続、大学での円滑な学びなどの目的で、ほぼすべての国内の大学で、初年次教育の一環でレポート作成の練習などを目的とした科目があります。本学でも、リベラルアーツ教育科目(全学共通科目)として「アカデミックスキル入門」があり、レポート作成や文献購読の技法を学びます。

本学のキャリア形成学科では、ブログ記事でも紹介のように、2年次以降も情報を深く思考・表現する演習科目「ロジカルシンキング」があります。授業では、以下の3つの基礎的技法を学んだうえで、実際のレポート作成で活用できるように練習しています。

 1.インプット(文章・データの読解)
 2.思考表現(思考した内容を文章・図解で可視化)
 3.アウトプット(レポートの成果物)

キャリア形成学科と同様、人間健康学群でも、大学での専門分野の学びや卒業後に社会人として仕事・生活していくうで、大学でのロジカルシンキングの修得は重要と考えています。多様な場面でロジカルシンキング技法を活用できるためには、授業で学んだ基礎的技法を必要場面で何度も繰り返し使うことだと考えてます。その必要場面を学生自らが気づくのは難しいため、たとえば「この場面では・・・の技法を使って表現しよう」のように授業担当教員からの明示的な指示を受けて取り組むのが必要と考えています。これを繰り返すことで、必要時に修得済みの技法を学生自らが引き出して活用できるようになると考えています。

1年次のレポート作成力、2年次以降のロジカルシンキングの活用力の修得方法について、以下の引用文献リストのように図書出版、学会発表してきました。詳細は省略しますが、「習うより慣れろ」が重要で、さらに、授業担当教員などの有識者の添削・コメントのフィードバックが、早く高水準で作成力、活用力を修得するうえで重要と考えています。

ロジカルシンキングは、VUCA時代を生き抜くうえで必須の技能の1つと思います。ぜひ、大学でロジカルシンキングを学び、修得し、活用できるようになることをお勧めします。

引用文献
1年次レポート
酒井 浩二 2009 『論理性を鍛えるレポートの書き方』ナカニシヤ出版  図書紹介
酒井 浩二、小澤 千晶、土居 淳子、阿部 一晴、乾 明紀 2019 初年次教育におけるレポート作成の指導法とルーブリック評価によるフィードバックの効果.日本教育工学会研究会報告集, JSET19-3, pp.129-134
2年次レポート
酒井 浩二 2021 『伝わる! ロジカル文章術―レポートの質を極める』ナカニシヤ出版 図書紹介
酒井 浩二、三宅 麻未 2021 ロジカルシンキングを活用したレポート作成技法の修得に向けた授業実践法.教育システム情報学会研究報告, vol.36, no.2, pp.45-52
酒井 浩二 2022 演習科目「ロジカルシンキング」における対面とオンラインの授業実践の教育効果の比較検証.教育システム情報学会研究報告, vol.36, no.6, pp.78-85

(文責:酒井浩二)