京都光華女子大学 短期大学部 ライフデザイン学科 ニュース 大統領就任式は、「エンタメ」てんこ盛り!

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大統領就任式は、「エンタメ」てんこ盛り!

みなさん、こんにちは。グローバル分野担当の脇田です

私の授業「国際関係論」では、学生のみなさんとともに、アメリカ大統領選挙をずっと追いかけてきました。4年間、全世界を驚かせ続けたトランプ前大統領は、選挙に敗北。1月20日、バイデン新大統領の就任式をすっぽかして、フロリダの豪華な別荘へと旅立ってしまいました。

亡くなった人が40万人を超え、コロナウイルスの感染が世界最悪のアメリカ。いつもならワシントンの連邦議会議事堂前に数十万人が集まり盛大に行われる就任式は、参加者がごく少数に限られ、一部はヴァーチャルで行われました。

でも、そこは、エンターテインメント大国のアメリカ。最高のパフォーマンスが続々登場の、超ナイスなイベント(しかもタダ!)でしたので、みなさんにぜひ紹介したいと思います。以下のURLをクリックしてください(映像はすべて就任式実行委員会が公開したものです)。


まずは、なんと言っても迫力満点、レディー・ガガの国歌斉唱です。



 

ビッグネームがつづきます。女優・歌手のジェニファー・ロペスの熱唱です。



お気づきでしょうか? 途中で彼女は「スペイン語」で呼びかけました。

なぜかって? 彼女は「ヒスパニック」と呼ばれるスペイン語を使う中南米にルーツを持つ移民の子どもだからです。アメリカでどんどん人口が増え、影響力を増しているヒスパニックの代表としての登場でした。


続いては、ガース・ブルックス。カントリーにロックを持ち込んだ実力派が、アメリカ人の大好きな賛美歌アメージング・グレイスを歌います。

 

そして、式典はヴァーチャルに移り、R&Bを代表するアンドラ・レイの美声に合わせ、9歳の黒人少女が、ワシントン市街で、フィギュアスケーティングを披露しました。

彼女の踊る街角は、「黒人の命は大切だ Black Lives Matter」運動の聖地となったところです。トランプ政権で深刻化した人種問題は、バイデン政権の「待ったなし」の課題です。

 

つづいては、全米各地からさまざまな人たちが参加するゴキゲンなダンスです。「いろんな人たち」が登場するところが、バイデン新政権の「多様性」を大切にする姿勢のあらわれです。

 

お昼前から始まった就任式典は、夜に入ると、リンカーン記念堂に場所を移し、シンガーソングライター、ブルース・スプリングスティーンの登場です。

だいぶんお年寄りになりましたが、アメリカではやはりこの人は外せない存在です。

 

続いては、アメリカを代表するロック歌手、ジョン・ボン・ジョヴィの「Here Comes the Sun」。暗かったトランプ時代が終わり夜明けを迎えた、と訴えるかのようです。

 

続いては、ソウルバンドのブラック・プーマズ。

 

そして、ジャスティン・ティンバーレイクとアント・クレモンズ。かっこいいビデオです。

 

 

そして、式典のトリは、ケイティ・ペリーの熱唱です。

彼女の後ろに時折映るたくさんの小さな光の塔は、400個。これは、アメリカでコロナウイルスに感染してこれまでに亡くなった40万人を象徴しています。

このときバイデン大統領夫妻は、引っ越したばかりのホワイトハウスのバルコニーに。

初の女性、初の黒人、そして初のアジア系の副大統領となったカマラ・ハリス夫妻は、リンカーン記念堂の前で、火と光と音楽にあふれた就任式の壮麗なフィナーレを迎えます。

 

びっくりするばかりの豪壮な花火、まさにスペクタクルですね。ご覧いただきましたか? 

花火は、鎮魂でもあり、新政権の門出への祝福でもあったのですが、その道行きは、いつになく多難です。

待ち構えるのは「コロナ対策」「経済再建」「人種問題」「広がる格差」「気候危機」「国際社会の信頼回復」そして「分裂し対立が深まったアメリカ社会の結束」「傷ついた民主主義の再生」・・・いずれもトランプ時代の負の遺産です。新学期の授業では、ひきつづき学生のみなさんと、アメリカの行方を見つめていきたいと思います。