京都光華女子大学 短期大学部 ライフデザイン学科 ニュース 京都光華女子短大の学生が講師となって無印良品で草木染めワークショップを開催しました!

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京都光華女子短大の学生が講師となって無印良品で草木染めワークショップを開催しました!

こんにちは。ファッション分野担当の青木です。

無印良品イオンモールKYOTO店様で時折企画開催されているいろいろな体験教室やワークショップ。その中の一つ、2022521日(土)のイベントを京都光華女子短大の学生が講師役となって担当させていただきました。イベント名は「ベニバナでハンカチをピンクに染めよう!」。
本日はそのワークショップの報告をさせていただきます。


ベニバナはもともとエジプトや中近東アジア地方原産の植物。日本にはシルクロードを通って2~3世紀ころにやってきました。

こんなお花です。


この花びらを使って、白いハンカチをとてもきれいなピンクに染め上げるワークショップです。

学生たちはもともとベニバナを利用した草木染めの知識は全くありません。ベニバナの染め方やなぜ染まるのか、という知識と染色の工程を大学の講義で何度も学習し身に着け、今度は彼女たちが無印良品の店舗さんのワークショップに参加して下さった方々へお伝えする、というイベントです。

まずはワークショップのための準備。材料や染め液調整など、計量や調合作業も練習した通り正確に行います。




準備を終えて最終チェックと打合せ。教員のサポートはここまで。あとは全て8名の学生にお任せです。皆も少し緊張の面持ちをしています。


時間になり、参加するお客様がいらっしゃいました。受付と参加費の徴収も学生たち自ら行います。


参加者が集まり、ベニバナ染めワークショップスタートです。フロントで司会をする担当と、参加の方々の周りに位置して作業のサポートをする担当に分かれて、まずはベニバナの花弁を揉み出す工程が始まりました。


ベニバナを揉み出して染め液を作る作業がひと段落したら、次は「絞り」という技術を使って柄づくり。ここでも学生たちが参加者にこまめに指導をしてゆきます。


手の込んだ絞り作業を終えて出来上がりへの期待も高まります!


絞りによる柄づくりも完成したところで、出来上がったベニバナの染め液にハンカチを入れて染めてもらいますが・・・

なぜかピンクには染まらず、ハンカチは黄色くなってしまっています。
ですが、ここに学生たちが調合して準備したクエン酸の白い粉を入れてかき混ぜると・・・


ハンカチがみるみる赤く色づいてきました!

参加している方々からわぁーっと歓声があがり、ご参加のお子様も大喜び!
サポートの学生がこぼさないようにそっとお助けするシーンもありました。


今回のイベントはお子様連れの参加者も多く、イベント開催スペースはにぎやかで楽しい雰囲気に包まれました。

 

ベニバナ染めは千五百年以上昔から続く非常に伝統的な草木染の手法ですが、実は酸とアルカリの知識を駆使したとても化学的な染色技法でもあります。
ちゃんと解説しようとすると実は大学の有機化学レベルの知識が必要になるのですが、難しい話は省き、学生たちが自分たちで考えてわかりやすい寸劇にアレンジしました。「ベニ子ちゃん」と「ミズオ君」と「ハンカチ君」の三角関係が織りなすラブストーリーで、ハンカチがベニバナで染まるメカニズムを解説します。


この寸劇が大好評!ワークショップ後に書いていただいた参加者アンケートでも、「なぜ染まるかの解説がとても分かりやすかった」というお声を複数頂きました。教員よりも上手に、子供たちにもわかるように説明していたと思います。素晴らしかったです。

染めが終わったら最後は水洗い。ここでピンクが冴えてとても美しい色のハンカチになってゆきます。


そして最後は絞り柄を付けた部分の輪ゴムをとります。




輪ゴムで縛られたところだけ染まらず染め抜かれて柄になります。参加者の皆さん、思い思いの柄に仕上がって大満足。とても丁寧な仕上がりのもの、プロ顔負けの手の込んだ柄もありました。



ワークショップ終了後はしっかり後片付けも。第一部、第二部とダブルヘッダーの開催のため道具を片付けてしっかり洗って次のワークショップの準備が必要です。おのおの作業分担を決めて手際よく仕事を進めていました。



ということで、学生が講師となった無印良品イオンモールKYOTO店様でのベニバナ染めワークショップ、第一部と第二部で計18名にご参加いただき、盛況に終えることができました。
講師役をした学生たちは皆、参加者の方たちが真剣に学生たちの話を聞いてくれて、そしてとても楽しんでくださっていたことに驚きと喜びを感じていたようです。無印良品店舗様のスタッフの方々からもお褒めのお言葉をいただきました。ワークショップ中に教員が助け舟を出さなければいけないような場面は全くなく、少し寂しいとかんじるくらいに学生たちの頼もしい姿が輝いていました。

無印良品店舗様からはまたぜひ来年も開催してほしいとリクエストをいただきました。
ぜひ来春も新しい学生メンバーでイベント企画できるよう学生と一緒に頑張ります。

後日、無印良品様の公式ページでもこのイベントのことを書いてくださっていました。
こちらですのでもしよろしければご覧ください。

最後は第二部にご参加いただいた皆さんとのショットです。
参加者の皆さま、そして無印良品イオンモールKYOTO店スタッフの皆さま、本当にありがとうございました!