京都光華女子大学 短期大学部 ライフデザイン学科 ニュース 学生がシラバスを作る?! ライフのユニークな授業「ライフ創彩」

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学生がシラバスを作る?! ライフのユニークな授業「ライフ創彩」

ライフデザイン学科教員の相場です。
ライフデザイン学科には「ライフ創彩」という名前を聞いただけでは内容が想像できないユニークな科目が存在します。今回は、この「ライフ創彩」を取り上げたいと思います。

ライフデザイン学科ではアクティブ・ラーニング(AL)に力を入れてきました。「社会人基礎力を育成する授業30選」(2014年、経済産業省)にも選出され、ALの効果が高いと評価された「プレゼンテーション演習」(現ライフデザイン・コンピテンシーⅠ)の成果をてこに、あらゆる分野にALを広げてきました。その中でも特に重視してきたのが、「学生提案型授業」です。例えば「学生が創る『学び』」という科目がそれにあたります。この科目では、大テーマこそあらかじめ決めていますが、取り上げる小テーマ群は学生自身が決めます。そして小テーマに基づき学生自身がグループで授業を準備し、学生が学生に対して授業を行います。まさに「究極のアクティブ・ラーニング」と呼べるものになっています。

そして、この「学生が創る『学び』」をさらに進化させたものが「ライフ創彩」です。
「ライフ創彩」では、前年度に学生に対して(!)シラバスを公募します。「こんな授業があったらいいのに」と考えている学生が単独で、あるいはグループでシラバスを作り応募します。そして、教員の前で自分たちの作ったシラバスをプレゼンします。プレゼンでは、どの点が学生に魅力か、学生の成長につながる到達目標は何か、授業計画はどういうものかをアピールします。そして、最も授業として意義があると認められた1つが翌年度の「ライフ創彩」として採択されるというものです。「ネタ」は問いません。カラオケだってマンガだって、その素材をもとに学びとして成立させていればOKです。なので、教員では決して思いつかないだろうアイデアがどんどん出てきます。

では、これまでの「ライフ創彩」で実際に行われた内容を紹介しましょう。

2018年度 授業テーマ「新しい働き方を通した地域や社会で働く能力の構築」
この年から「ライフ創彩」は始まりました。採択されたのは「ワーケーション」!まさに時代を先取りした取組でした。実際に和歌山県白浜町を訪問し、新しい「ワーケーションの提言」のプレゼンを行いました。
2019年度 授業テーマ「ウォークラリーのコース設計と実際の実施」
キャンパス内外を対象にウォークラリーのコースを作りました。この授業の成果が2020年度新入生の初年次教育の一環として「ウォークラリー大会」へとつながりました。
2020年度 授業テーマ「グループワーク実践」
この年はひたすらグループワークをやりました。この実践の中から「水平思考クイズ」(以前の教員ブログ参照)の社会人基礎力育成の上での意義が「発見」されました。
2021年度 授業テーマ「馬と学ぶこころ」
この年は馬が取り上げられました。教員では思いつきません。馬が好きな学生のアイデアです。馬術部、ファーム等多くの学外見学が行われました。

今年度2022年度の「ライフ創彩」の授業テーマは「京の魅力再発掘」です。遠方出身の学生たちによる提案が採択されたもので、せっかく京都に来たのにコロナ禍でどこにも行けていない、そこで、ひたすら京都を歩きまわって、ついでに新しい観光地候補を「発見」しようというものです。

さて、果たして来年度2023年度は一体どうなるでしょうか。学生たちのアイデアに乞うご期待です!