
京都光華大学キャリア形成学部キャリア形成学科の3年生が挑戦した、「残糸」を活用したTシャツづくりのクラウドファンディング「繊維産地に眠る残糸を、着続けられるTシャツに生まれ変わらせたい!」が、2026年9月21日(月)23時をもって終了しました。
残念ながら、目標金額25万円の100%達成には届きませんでした。しかし、学生たちの思いに共感し、大切なお金を託してくださった方々がいらっしゃいました。
プロジェクトページをご覧くださったみなさま、情報を広めてくださったみなさま、そして実際にご支援くださったみなさまに、学生・教員一同、心より御礼申し上げます。
「支援してくれる人がいる」という経験
今回のクラウドファンディングは、学生たちにとって初めての挑戦でした。
授業の中で商品企画を考えることと、実際に社会へ向けて「私たちの活動を応援してください」と呼びかけることには、大きな違いがあります。自分たちが考えた商品には、本当に価値があるのか。なぜ残糸を活用する必要があるのか。なぜTシャツという形にするのか。支援してくださる方に、どのような価値を届けることができるのか。
学生たちは、クラウドファンディングのページをつくる過程で、何度も自分たちのプロジェクトを見つめ直しました。
そして募集が始まると、実際に学生たちの思いに共感し、支援してくださる方が現れました。目標金額に到達したかどうかだけでは測ることのできない、大きな学びがそこにありました。
「残糸」を、着続けたい一着へ
今回学生たちが取り組んだテーマは、繊維産地で生まれる「残糸」です。
残糸とは、生地や衣服などを製造する際に使い切れずに残った糸のことです。品質に問題がなくても、色、太さ、素材、数量などの条件によって次の商品に利用することが難しく、活用されないまま残されたり、廃棄されたりすることがあります。学生たちは、この残糸を単なる「余りもの」としてではなく、「新しい価値を持つ素材」として生かせないかと考えました。
そこで目指したのが、「サステナブルだから着る」のではなく、「デザインがよいから着たい」。そして、気に入った一着として長く着続けてもらえるTシャツです。
デザインから販売まで、学生自身が考えました
プロジェクトは2026年4月からスタートしました。
学生たちは、ファッションデザイナーの浜井弘治氏から、繊維産業が抱える課題や残糸の可能性について学びました。その後、Tシャツのデザイン、首まわり、肩幅、身幅、袖丈、着丈、色、サイズなどを検討しました。縫製工場から届いたサンプルを実際に着用し、着心地やシルエットを確認しながら修正を重ねました。
さらに、学生たちが考えなければならなかったのは、服のデザインだけではありません。
残糸の購入費用はいくらか。縫製にはいくらかかるのか。販売価格はいくらに設定すればよいのか。商品の魅力をどのような写真や言葉で伝えるのか。どのような人に購入してもらいたいのか。そして、そのために必要な資金をどのように集めるのか。
一枚のTシャツを社会へ届けるまでには、デザイン、製造、会計、マーケティング、広報、流通など、さまざまな仕事が関わっています。学生たちは実際の商品開発を通して、その一連の流れを学びました。

クラウドファンディングも「社会との対話」
クラウドファンディングというと、「目標金額を達成できたかどうか」に注目が集まりがちです。しかし、大学での学びという視点から見ると、それだけが成果ではありません。クラウドファンディングは、自分たちのアイデアを社会へ提示し、その価値を他者に問いかける機会でもあります。
なぜ、このプロジェクトが必要なのか。誰の、どのような課題を解決したいのか。自分たちの商品を選ぶことに、どのような意味があるのか。その問いに対して、支援という形で応えてくださった方がいました。
学生たちにとって、それは「自分たちの考えに共感してくれる人がいる」と実感できる経験になりました。一方で、より多くの人に知ってもらうためには何が必要だったのか、商品の魅力や社会的な意義をもっと分かりやすく伝えるにはどうすればよかったのかなど、次につながる課題も見えてきました。
成功だけでなく、思うように届かなかった部分についても振り返り、次の行動へつなげる。それも大学で行う実践的な学びの大切な一部です。
みなさまのご支援を、学生たちの学びへ
今回いただいた支援金は、残糸の購入費用、Tシャツの制作・縫製費用、リターンの発送費用など、プロジェクトのために大切に活用させていただきます。本プロジェクトはAll In方式で実施したため、目標金額に到達しなかった場合でも、いただいた支援金を受け取り、予定していたプロジェクトを実施します。
学生たちが企画したTシャツはすでに50着を制作し、商品として社会へ届ける段階まで進んでいます。ご支援くださったみなさまには、リターンについても予定に沿って準備を進めてまいります。
あらためて、ありがとうございました
最後になりましたが、今回のクラウドファンディングにご支援いただいたみなさまに、あらためて心より御礼申し上げます。また、プロジェクトページをご覧いただいた方、SNSなどで情報を広めてくださった方、学生たちへ声をかけ応援してくださった方にも、深く感謝申し上げます。
一人ひとりの応援が、学生たちにとって「社会に向けて挑戦してみよう」と思える力になりました。今回の経験を一度きりの取り組みで終わらせるのではなく、学生たちはこれからも、残糸の可能性や、ファッションを通じた社会課題の解決について考えていきます。学生たちのこれからの挑戦にも、引き続き温かい応援をお願いいたします。



