2024.08.21 おしらせ

歯科衛生学科教員紹介 辻野 孝先生

こんにちは、辻野孝です。
今年の4月に、ライフデザイン学科から歯科衛生学科に移ってきました。光華では、ずっと情報系の科目を中心に担当していて、気がつけば28年が経ちました。


理科が好き

子どもの頃から、ひとつのことを最後まで続けることが苦手です。小学生の頃は、プラモデルを買っても、作るのに2日以上かかると途中で飽きて完成できない、というほどでした。

そんな私ですが、小学生の頃からずっと「好き」が続いていることがあります。そのひとつが「理科」です。

理科好きが高じて、大学では自然科学だけを勉強したい思い、理学部に進学しました。最初は化学を勉強するつもりでしたが、いくつかの挫折があり、生物の「魚」に出会いました。入学した理学部では、4年生から研究室に所属するのですが、私が入ったのは「魚類の染色体」がテーマの研究室でした。研究で魚について詳しくなるとどんどん魚が好きになり、水族館に通うようになりました。学生の頃によく行ったのは、神戸市にあった須磨海浜水族園です。今でも水族館が大好きで、あちこちの水族館へ魚に会いに行っています。


コンピュータも好き

もうひとつの「好き」がコンピュータです。

私がコンピュータに興味を持ったのは高校生の頃です。まだパソコンが普及する前だったので見たことも触ったこともなかったのですが、なぜかコンピュータに強い興味を持ち、大学生になったらコンピュータを使おうと決めていました。
大学入学後、プログラミングの講習会に参加して、コンピュータを使い始めました。ひとに質問することが苦手なため、最初はよくわからず苦労したのですが、挫折しながらでも諦めなかったのは、「性に合っている」んだと思います。

大学院の前期課程を修了する頃、会社と大学で合計10年間働いた後に、光華女子短期大学生活情報専攻(当時)の教員になりました。情報教育や、情報技術を使った自然科学の教育方法を研究していくなかで、コミュニケーションの一環として情報を分かりやすく伝える方法に興味を持ち、「情報デザイン」や「インフォグラフィックス」にたどり着きました。


情報デザイン

みなさんは,「情報デザイン」という言葉をご存じですか?

2022年度から始まった高校の「情報I」という教科に,「情報デザイン」という内容があります。これは,収集した情報をまとめて、相手にとって分かりやすいように構成して伝えるための方法です。最終的な表現としてのインフォグラフィックスには、グラフ・ピクトグラム・図解といったものがあります。みなさんは、駅や空港といった公共交通機関や商業施設の「案内表示」として見たことがあると思います。

授業のネタとして情報の伝達・表現方法を調べていくうちに、路線図やピクトグラムといった利用者への案内から、「情報デザイン」や「インフォグラフィックス」に出会いました。

グラフィックツールは、アドビ社のIlllustratorやPhotoshopが有名ですが、それよりも手軽に使うことができるマイクロソフト社のPowerPointをよく使っています。
高校での出張講義用に、情報デザインを学ぶための次の図のような「回転寿司カード」を作りました。サーモン以外に9種類あり10枚で1組です。表には回転寿司の絵、裏には寿司ネタの魚・原産国の国旗・生物分類のピクトグラムを表示しています。

このカードを使って、高校生が楽しく情報デザインを学ぶことができるように考えました。よければお声がけください。


サイエンスコミュニケーション

理学部卒ということを生かして、サイエンスコミュニケーションにも取り組んでいます。

特にここ数年は、情報デザインの手法を使って「魚のサイエンスコミュニケーション」を実践しています。久しぶりに魚の世界を覗くと、私が学生の頃とは違ってすっかり様変わりしていました。その理由のひとつは、種ごとにDNAを比較することができるようになり、分類が大きく変わっていました。このことは、魚に限ったことではなく、植物でも分類が大きく変わりました。

昨年度まで所属していたライフデザイン学科のブログに記事を書いています。よければご覧ください。

第1回:「タラの食べ方」
第2回:「魚の卵の使い方」
第3回:「お寿司のネタと生物学」
第4回:「サーモンってどんな魚?」
第5回:「お寿司の組立図」
第6回:「イクラの生物学」
第7回:「サーモンはメスの方が大切」
第8回:「魚卵でお正月!」
第9回:「サケ目からアユがいなくなった」

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