健康科学部 健康栄養学科 管理栄養士専攻 /健康スポーツ栄養専攻 ニュース 陸上部躍進の影にスポーツ栄養の成果~藤村晶菜選手&晴菜選手へのインタビュー~

ニュース

陸上部躍進の影にスポーツ栄養の成果~藤村晶菜選手&晴菜選手へのインタビュー~

 本学 陸上競技部は、昨年10月に宮城県仙台市で開催された「第38回 全日本大学女子駅伝対校選手権大会 」に出場し、総合12位(2時間10分49秒)の成績をおさめ、2020全日本大学女子選抜駅伝競走(富士山女子駅伝)への出場を決めました。女子大学が富士山女子駅伝へ3年連続3回目の出場を果たすのは、本学が初めてのことでした。本日は陸上部の躍進に貢献した、健康スポーツ栄養専攻4年生の藤村晶菜選手・晴菜選手(?藤村ツインズ?)にインタビューを行いましたのでご紹介します。

Q1. 京都光華に入学した理由を教えてください。

 小学生の頃から続けていた陸上を、大学に入ってからも続けたいと思っていました。光華なら陸上も続けられますし、健康スポーツ栄養専攻に入学すれば、自分たちの競技力向上に役立つ学びを得られると思いました。

Q2. 4年間にわたる学業と部活との両立について、お話を聞かせてください。

 平日と土曜日の練習は、朝が6:40から始まるので、毎朝5時に起きて登校していました。朝練終了後、授業に出席し、授業が終わったら再び夕方の練習に参加するのですが、授業の空きコマや試合がない日曜日を使って、予習復習や課題をこなしていました。ふたりで教え合いながら、勉強することもありました。

Q3. おふたりにとって、陸上の楽しさとはどんなところにあるのでしょうか?

 タイムが縮むたびに自分の成長が感じられるところが楽しいです。小学校の先生に陸上を勧められて始めたときは、あまり興味がなかったのですが(笑)、今も練習を続けていますし、これからも続けたいと思っています。

 

Q4. 卒業研究では、「女子中・長距離選手と月経」をテーマに取り組んでくださいましたね。卒業研究に取り組む中で得られた結果や学びなどを教えてください。

 まず、この研究では、主観的な月経随伴症状の感じ方に食事内容、特にタンパク質の摂取量が影響している可能性が示唆されました。これまで、筋肉を維持・増強するために、タンパク質の不足には気を付けてきましたが、月経に伴う心身の不快症状の感じ方にも影響しているかもしれないということがわかり、とても興味深かったです。これからも、食事内容には気を配ろうと思いました。

 女性の中・長距離陸上選手の中には、月経による体重の増減や貧血など、競技パフォーマンスが左右されることに悩んでいる人もいれば、無月経を一因とする疲労骨折に悩まされている人もいます。この研究だけでなにかを断定することはできませんが、女性に特化した「スポーツ栄養」に関する研究に携われたことはよかったと思っています。

 

Q5. 京都光華で学んだことを、今後どのように役立てたいですか?

 栄養・運動(スポーツ)の知識と経験を、同じ陸上競技に励む方たちをサポートする際に活かしたいです。

 例えば、中・長距離陸上選手の中には、体重が少ないほど良い成績が出ると思っていて、無理な減量をする選手がいます。しかし、競技者としての実体験として、夏場は特に、食欲が減退したり汗をたくさんかいたりすることで体重が減少しがちなのですが、同時に体力も失われてしまって競技パフォーマンスが落ちることもあります。また、女性選手の場合、低体重は無月経をもたらし、疲労骨折のリスクが高まります。さらに、その状態が長く続くと不妊のリスクになることも知られています。

 適切な体重の維持は、競技パフォーマンスの維持に繋がるだけでなく、女性としての健康の維持にもかかわってくるということを、実体験と研究の両面から知っているので、ぜひこれらの知識・経験を活かしたいと考えています。

 

 藤村晶菜さん・晴菜さん、ありがとうございました!!

 毎日の練習と学業の両立は大変だったと思うのですが、どの授業も熱心に取り組まれていた晶菜さん・晴菜さん。卒業研究レポートも、非常に丁寧にまとめておられました。そしてインタビュー中は、おふたりの仲の良さがひしひしと伝わってまいりました(笑)。夢・目標に向かって努力を惜しまない晶菜さん・晴菜さんの更なるご活躍を期待しています???

↑藤村晴菜選手

↑藤村晶菜選手