京都光華女子大学 人間健康学群 ニュース 道の駅での生産者に関する調査研究論文の掲載

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道の駅での生産者に関する調査研究論文の掲載

私は、過疎地域である京都市右京区京北地域で、中高齢者の健康状況の調査、移動課題の調査の解決策の検討など取り組んでいます。京北地域内の京北出張所や福祉施設等を訪問ヒアリングのうえ諸課題の現状についてご教示頂いたり、地方創生の観点で京北の魅力の発掘に向けて訪問体験させて頂いています(体験ブログ:ウッディー京北すし米井口木材羽田酒造など)。移動課題の1つである食品アクセス問題については、道の駅ウッディー京北様、サンダイコー様の調査ご協力を得て、ヒアリング調査結果を第67回消費者行動研究コンファレンスで報告しました(ブログ)。

上記の道の駅ウッディー京北様への調査時に、道の駅への出品を通じた生きがい就労に関心を持ちました。そこで、再度、道の駅ウッディー京北様の調査ご協力を頂いて、量的・質的調査を行いました。量的調査では、出品されている生産者様を、生計を立てるための現役世代である「生計就労群」と、定年退職後のリタイヤ世代である「生きがい就労群」の2群に分け、平均年齢、健康に支障をきたしている率、生きがい意識尺度などを比較し統計的に分析しました。質的調査では、生計就労群2名と生きがい就労群1名から、就労状況や就労を通じた健康増進や生きがい等に関する意識についてヒアリング調査しました。これらの量的・質的調査をまとめ、以下の雑誌に掲載頂いています。調査実施をお受入れ頂きました道の駅ウッディー京北様、調査ご協力頂きました皆様におかれまして、深く感謝申し上げます次第です。

酒井浩二、高野拓樹、宮原佑貴子、金治宏、谷本寛文、呉鴻、高見茂(2024)道の駅における現役世代の生計就労とリタイヤ世代の生きがい就労の比較調査.農業および園芸、第99巻、第2号、pp.111-118 Link

今後も、移動課題、生きがい就労について研究教育を推進できればと思います。また、関心のある学生には、京北地域を含む過疎地域を訪問し、調査研究に取り組んでいただければと考えています。

文責:酒井浩二