2026.07.30 ぼうさいらぼ

【必読】令和8年熊本地震:「地震雲」に科学的根拠はない

SNSで「地震雲」の画像を見て、不安になった方もいるかもしれません。

「あの雲、見たことがある」と感じる方もいると思います。その気持ちを否定するつもりはありません。ただ、根拠のない情報がデマ(流言)として広まってしまう前に、事実として知っておいてほしいことがあります。

この記事でわかること
こんな方へ
  • SNSで「地震雲」の投稿を見て、不安になった方
  • 自分でも「あの雲を見た」と感じている方
  • 家族や友人にどう伝えればいいか迷っている方
シリーズ記事 一覧・まとめ
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「地震雲」に科学的根拠がない理由

気象庁は、雲の形と地震の発生に科学的な因果関係は確認されていないという見解を示しています。雲は、大気中の水蒸気・気圧・気温といった気象条件によって形づくられるもので、地下で起こる地震のメカニズムとは、そもそも仕組みが異なります。

「地震雲」とされる帯状の雲や、渦を巻いたような雲の多くは、山にぶつかった風がつくる「レンズ雲」や「波状雲」など、気象学ですでに説明がついている現象です。「地震雲」という分類自体、気象学の中には存在しません。

なぜ、それでも「見た」と感じてしまうのか

珍しい形の雲自体は、地震のあるなしにかかわらず、日本のどこかで毎日のように現れています。ただ、普段は気にも留めません。大きな地震のあとだけ、「そういえば、あんな雲を見た」という記憶が急に意味を持ったものとして思い出されます。これは、あなたの記憶違いではなく、多くの人に起こる自然な心の働きです。

信じることと、デマとして広めることの違い

「あの雲のおかげで、心のどこかで身構えることができた」というのであれば、それを無理に否定する必要はないと思います。信じるか信じないかは、あなた次第で構いません。

ただし、「地震雲が出ているから、次はもっと大きな地震が来る」と、事実であるかのように周りに広めることは別の話です。正確には、悪意を持って嘘を広めるいわゆる「デマ」というより、本人なりに「本当かもしれない」と信じて伝える「流言(りゅうげん)」に近いものですが、根拠のない情報が事実のように広まってしまうという点では同じです。「予言」として広まると、周囲に無用な不安を与えてしまいます。個人の心の支えにする分には自由ですが、断定して発信する前には、一度立ち止まってください。
今できること
気になる雲を見つけても、それを「予言」として発信しないでください。地震への備えは、雲を探すことではなく、気象庁など公式情報の確認と、日頃の備えから始まります。
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まとめ

今回のポイント
  • 気象庁は、雲の形と地震に科学的な因果関係は確認されていないとしている
  • 「地震雲」とされる雲の多くは、レンズ雲・波状雲など気象学で説明できる現象
  • 大きな地震のあとだけ雲の記憶が意味を持って思い出されるのは、自然な心の働き
  • 個人的に信じることと、根拠のない情報を断定して広めること(流言)は別問題

空を見上げて不安になる時間があるなら、その分を備えに使ってください。それが、一番確かな安心につながります。

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Author

サトウ先生|博士(工学) / 防災士
京都光華大学 社会学部 社会共創学科
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参考・出典
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