2026.07.29 ぼうさいらぼ

【被災者向け】令和8年熊本地震:熱中症対策とクーリングシェルターの場所

地震の対応に追われる中、暑さのことは後回しになっていないでしょうか。

気象庁は明日も熊本県内に熱中症警戒アラートが発表される見込みだとしています。停電・断水でエアコンが使えない自宅、人が密集する避難所、どちらも熱中症のリスクが平常時より高い環境です。今できることを確認しておいてください。

この記事でわかること
こんな方へ
  • 停電・断水でエアコンが使えない方
  • 避難所で過ごしている方
  • 高齢者・乳幼児など、熱中症のリスクが高い家族がいる方
シリーズ記事 一覧・まとめ
熊本県で震度7の地震:今すぐやるべきこと完全ガイド →

地震と猛暑が重なる今、何がリスクか

停電でエアコンが止まった自宅、窓を閉め切った車内、人が密集し換気も十分でない避難所。どれも熱がこもりやすく、暑さへの警戒がふだんより必要な環境です。片付けなどの屋外作業も、汗をかいている自覚がないまま脱水が進むことがあります。

気象庁は、明日も熊本県内で熱中症警戒アラートが発表される見込みだとしています。地震対応で気が張っている今こそ、暑さへの意識が薄れがちなタイミングです。

在宅避難・避難所で今できる3つのこと

1

風の通り道をつくる

エアコンが使えない場合、2方向以上の窓を開けて風が抜けるようにするだけでも体感温度が下がります。避難所では、ダンボールなどで仕切る際も通気を意識してください。

2

喉が渇く前に、水分と塩分を取る

断水時は水を節約したくなりますが、水分補給は後回しにしないでください。経口補水液や塩分の入った飴なども活用しましょう。片付けなど体を動かす作業の前後は特に意識してください。

3

一人で我慢せず、周りと様子を見合う

熱中症は本人が異変に気づきにくいことがあります。避難所や近所では、高齢者や子どもを中心に、顔色や様子を互いに気にかけてください。ぐったりしている、呼びかけへの反応が鈍いといった様子があれば、すぐに周囲の人に伝えてください。

クーリングシェルターとは何か、今使えるのか

【7月30日更新】環境省が「積極的な開放」を要請しました

環境省は7月30日、被災した自治体に対し、クーリングシェルターを積極的に開放するよう施設の管理者に周知することを求めました。環境省が災害時にこうした要請を行うのは今回が初めてです。

ただし、これは環境省から自治体・施設側への「要請」であり、すべての施設が実際に開放されると決まったわけではありません。過度な期待はせず、向かう前に必ず下記マップで開放状況を確認してください。

「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」は、気候変動適応法に基づき、市町村長が指定した冷房設備のある施設です。本来は熱中症特別警戒アラートが発表された際に、誰でも無料で利用できる場所として開放される仕組みですが、今回はそれとは別に、災害対応として開放が呼びかけられている状況です。

熊本県内のクーリングシェルターの場所と、現在の開放状況は、下記のマップでいつでも確認できます。

最新の開放状況はこちらで確認できます
熊本県 クーリングシェルターマップ
熊本県「クーリングシェルターマップ」のイメージ図。出典:熊本県

熊本県「クーリングシェルターマップ」のイメージ図 ※必ず最新情報をウェブサイトで確認してください(画像出典:熊本県「クーリングシェルター等一覧デジタルマップ」)

クーリングシェルターとして開放されていない時間帯でも、図書館やショッピングモールなど、冷房の効いた公共施設を一時的に涼を取る場所として活用することもできます。

今できること
喉が渇く前の水分補給と、周りとの声かけを続けてください。異変を感じたら、我慢せずすぐに周囲に伝えることが、被害を防ぐ一番の方法です。
あわせて読みたい
夏の避難所で熱中症が「見えない死因」になる理由と対策
避難所生活での対策をさらに詳しく

まとめ

今回のポイント
  • 停電した自宅・密集する避難所は、どちらも熱がこもりやすく熱中症のリスクが高い
  • 風の通り道づくり、水分・塩分補給、周りとの声かけを続ける
  • 環境省が7月30日、クーリングシェルターの積極的な開放を初めて要請したが、開放が確定したわけではなく、必ずマップで確認する
  • 異変を感じたら、我慢せずすぐに周囲に伝える

地震への対応で気が張っているときほど、暑さへの警戒が後回しになりがちです。今日は、水分補給と周りへの声かけを、少しだけ意識してみてください。

この記事もおすすめ

被災者向け
今、この助け合いの空気を大切にしてほしい理由 →
要配慮者への気配りと、共助の大切さ
全員必読
「地震雲」に科学的根拠はない →
信じるか広めるかは別問題です
支援者・家族向け
心配でも、電話をかけすぎないでほしい理由 →
通信障害と輻輳、今できる安否確認の方法
被災者向け
歯磨きがあなたの命を守ります →
水がなくてもできる口腔ケアの方法
被災者向け
情報格差を生まないための「共助」 →
アナウンス・掲示だけでは届かない人がいます

Author

サトウ先生|博士(工学) / 防災士
京都光華大学 社会学部 社会共創学科
本ブログの趣旨と免責事項

このブログは、学生や地域の皆様が防災の基本を体系的に学べる「オンライン防災教本」を目指して、本学教員である筆者の研究・教育成果に基づき作成しています。
実際の災害時は現場の状況に応じた柔軟な判断が求められます。記事に含まれる情報の活用は読者の皆様の判断と責任において行っていただきますようお願い申し上げます。また、記事の内容は大学の公式な見解や推奨を意味するものではありません。なお、記事に含みうる誤りに関する一切の責任は筆者に帰属します。クーリングシェルターの開放状況・熱中症警戒アラートの発表状況は変化するため、必ず気象庁・環境省・熊本県の最新の公式発表をご確認ください。

参考・出典
一覧に戻る