2026.07.28 ぼうさいらぼ

【被災者向け】令和8年熊本地震:余震に注意!大きな揺れのあと、確認しておきたい3つのこと

本日の激しい揺れから数時間が経ちました。まだ余震は収まっていませんが、少しずつ落ち着きを取り戻している方も多いと思います。

気象庁は本日発生した地震を「令和8年熊本地震」と命名し、記者会見の中で今後の地震活動について呼びかけを行いました。片付けや今後の生活のことで頭がいっぱいの方も多いと思いますが、今の時間帯だからこそ確認しておきたいことを、3つだけお伝えします。難しい話ではありません。今夜を少しでも安心して過ごすための、簡単な確認事項です。

この記事でわかること
こんな方におすすめ!
  • 熊本県およびその周辺にお住まいの方
  • 半壊・一部損壊した自宅にすぐ戻ろうとしている方
  • 「もう大きな揺れは来ないだろう」と感じ始めている方

「令和8年熊本地震」と2016年の熊本地震:気象庁が言及した過去の経過

気象庁は本日発生した地震を「令和8年熊本地震」と命名しました。地震に名前が付けられるのは大きな被害を伴う災害に限られ、2024年の能登半島地震以来のことです。

気象庁は会見の中で、今回の震源が2016年の熊本地震の震源からおよそ20km離れた場所であることを説明した上で、2016年当時の経過にも触れています。

2016年4月14日 21時26分

熊本県熊本地方を震源とするM6.5の地震が発生し、益城町で震度7を観測しました。

2016年4月16日 1時25分

最初の揺れからおよそ28時間後、M7.3の地震が同じ地域で発生し、益城町・西原村で再び震度7を観測しました。

気象庁は今回の地震と2016年の熊本地震との関連について「現時点ではまだわからない」としています。同じことが繰り返されると決まっているわけではありません。ただし、震源周辺には複数の断層帯があり、大きな地震が発生する可能性は否定できないという説明もあわせて行われています。

気象庁が「引き続き注意を」と呼びかけている理由

大きな地震のあとは、統計的に見ても揺れの強い地震が発生する確率が平常時より高い期間が続きます。気象庁が「引き続き強い揺れに注意してほしい」と呼びかけるのは、こうした一般的な傾向に基づくものです。

これは「近いうちに必ずもっと大きな地震が来る」という予告ではありません。「可能性がゼロではない期間が続いている」という情報として受け止め、過度に恐れず、しかし油断もしない、というくらいの心構えでいてください。

また、一度大きな揺れを受けた建物は、外から見えない部分にダメージを負っていることがあります。壁にひびが入った、扉が閉まりにくくなった、といったサインがある場合は、次の揺れへの備えとして少し慎重になっておくと安心です。

今の時間帯だからこそ、確認しておきたいこと

揺れが収まって数時間が経つと、「片付けたい」「早く普段の生活に戻りたい」という気持ちが自然と強くなってきます。これはとても自然な心の動きです。

ただ、災害心理学では、危機が去った直後にこうした気持ちが働くこと自体はよく知られた反応だとされています(詳しくは正常性バイアスの記事で解説しています)。片付けを急ぐこと自体は悪いことではありませんが、今日と今夜だけは、少しだけ「安全の確認」を先に済ませてから、というくらいの順番で過ごしていただければと思います。

確認しておきたい3つのこと

1

損壊した建物にすぐ戻らない

壁にひびが入った、傾いている、扉が閉まらなくなった…そうした建物は、次の強い揺れで倒壊するリスクが高まっています。片付けのために一時的に立ち入る場合も、長時間の滞在や就寝は避けてください。

「見た目は大丈夫そう」は、判断の根拠になりません。
2

寝る場所を、倒れる家具から離す

今夜どこで眠るとしても、背の高い家具や吊り下げ照明の近くは避けてください。固定していない家具は、大きな揺れで凶器になりえます(詳しくはこちら)。念のため、寝る場所は少し慎重に選んでおくと安心です。

3

片付けより先に、避難経路と家族の安否を確認する

部屋を片付けたい気持ちはよくわかりますが、優先順位を間違えないでください。まず「次に強い揺れが来たら、どこへどう逃げるか」を家族と共有し、安否確認の方法(171など)を再確認することを先にしてください。片付けはその後で十分間に合います。

今日からできる行動
今夜は、「片付け」より先に「安全な寝場所の確保」を。損壊した建物では無理をして眠らないこと。それだけで、もしものときの安心につながります。
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「もう大丈夫」という感覚の正体はこちら
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まとめ

今回のポイント
  • 今回の地震は気象庁により「令和8年熊本地震」と命名された
  • 大きな地震のあとは、揺れの強い地震が発生する確率がやや高い期間が続く
  • 今夜は、片付けより先に「安全な寝場所」と「家族との連絡手段」を確認してほしい

今できることは多くありません。ですが、今夜どこでどう眠るかを少しだけ気にかけること。それだけで、もしものときの安心が変わります。どうか、ご自身とご家族の安全を最優先にお過ごしください。

Author

サトウ先生|博士(工学) / 防災士
京都光華大学 社会学部 社会共創学科
「専門知識を、わかりやすく身近に。」これまで数々の自然災害を目の当たりにしてきた実体験をもとに、防災に関する大学での講義や地域での講演を行っている。
本ブログの趣旨と免責事項

このブログは、学生や地域の皆様が防災の基本を体系的に学べる「オンライン防災教本」を目指して、本学教員である筆者の研究・教育成果に基づき作成しています。
実際の災害時は現場の状況に応じた柔軟な判断が求められます。記事に含まれる情報の活用は読者の皆様の判断と責任において行っていただきますようお願い申し上げます。また、記事の内容は大学の公式な見解や推奨を意味するものではありません。なお、記事に含みうる誤りに関する一切の責任は筆者に帰属します。最新の公式情報は必ず気象庁・熊本県・各市町村の発表をご確認ください。

参考・出典
  • 気象庁(2026).「令和8年7月28日16時27分頃の熊本県熊本地方の地震について(第2報)」(2026年7月28日).(地震活動の名称を「令和8年熊本地震」と定めた旨の発表)
  • 気象庁(2016).「平成28年(2016年)熊本地震」について(第22報)(2016年4月20日).(益城町・西原村における震度7の観測に関する解説資料)
  • 気象庁「地震情報(2026年7月28日 熊本県熊本地方)」.(閲覧日:2026.7.28.)
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