SNSで、不安になるような投稿を見ませんでしたか。
今回の地震をめぐって、すでに真偽不明の情報がSNS上で急速に広がっています。残念なことに、偽情報に騙され被害に遭った方も確認されています。公的機関は地震発生直後の28日、公式に注意を呼びかけました。「誰かに知らせなきゃ」という気持ちでシェアボタンを押す前に、3分だけこの記事を読んでください。
- SNSで気になる投稿を見て、家族や友人に伝えようか迷っている方
- 「これは本当なのか、デマなのか」判断に迷っている方
- 善意で情報を広めようとしている方
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すでに広がっている偽情報の実態
今回の地震発生後、SNS上では「地震を事前に予測していた」とする投稿が340万回以上閲覧されるなど、根拠の不確かな情報が急速に拡散しています。総務省は本日、X(旧Twitter)で「科学的根拠のない言説等の真偽不明の情報が流通するおそれがあります」と注意を呼びかけました。
2016年の熊本地震では、「動物園からライオンが逃げた」という虚偽の投稿が拡散し、動物園に問い合わせが殺到する事態になりました。投稿した人物は後に偽計業務妨害の疑いで逮捕されています。同じ熊本県で発生した今回の地震でも、同様のことが再び起きる可能性は十分にあります。
今回の地震でも、「イオンモール熊本の店舗で働く母親が、自宅倒壊で亡くなった」とする投稿がX(旧Twitter)上で拡散し、PayPayでの送金を呼びかける内容が付け加えられていました。ですが、該当する店舗から「そのような従業員はいない」との指摘があり、投稿者本人も虚偽だったことを認め、アカウントは削除されました。
警察庁も、義援金を名目に電子マネーなどをだまし取る手口について注意を呼びかけています。なお、PayPay自体は7月29日から正規の寄付サービスを提供しており、決済手段そのものが問題なのではなく、それを悪用した個人の虚偽の訴えが問題です。
2016年の熊本地震のときには、この手口はありませんでした。スマートフォンひとつで、その場にいる相手に直接送金できる決済サービスは、当時はまだ普及していなかったからです。虚偽の投稿で同情を集めるという手法自体は昔からありますが、今は「その場で送金させる」ところまで、以前より簡単にできてしまいます。技術が便利になった分、こうした手口への警戒も、これまで以上に必要になっています。
大切なのは、こうした情報を広めているのが「悪意のある一部の人」だけではないということです。多くは「みんなに知らせなければ」という善意から、確認しないまま転送してしまっています。
拡散する前に確認したい3つのこと
発信元を確認する
気象庁・自治体・報道機関など、公式の発信元が明記されているか確認しましょう。「友人の友人が言っていた」「知り合いの消防士から聞いた」といった伝聞情報は、善意であっても誤りが紛れ込みやすいものです。
確信が持てないなら、拡散しない
「もしかしたら本当かもしれない」という気持ちだけで共有するのは避けてください。日本ファクトチェックセンターも、確信が持てない情報は拡散を控えるよう呼びかけています。誤りだった場合、あなたの発信が新たな混乱の火種になります。
強い感情が動いたときほど、一度立ち止まる
「怖い」「驚いた」「許せない」投稿を見てこうした強い感情が動いたときこそ、シェアする指を一度止めてください。感情を強く揺さぶる投稿ほど、真偽を確認しないまま広まりやすい、ということを思い出してください。
一次情報はここで確認できます
SNSで見た情報に不安を感じたら、次の公式情報源で確認してください。
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まとめ
- 今回の地震でも、すでに根拠不明な情報がSNSで急速に拡散している
- 偽の窮状アピールでPayPay送金を呼びかける事例も確認されており、警察庁も注意を呼びかけている(2016年にはなかった、決済技術の進化による新しい手口)
- 拡散の多くは悪意ではなく、「知らせなきゃ」という善意から起きている
- 拡散前に「発信元」「確信の有無」「感情の動き」の3つを確認する
- 不安なときほど、公式情報源に立ち返る
「知らせたい」という気持ちは、思いやりから来るものです。だからこそ、その思いやりを、正しい情報とともに届けてください。
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このブログは、学生や地域の皆様が防災の基本を体系的に学べる「オンライン防災教本」を目指して、本学教員である筆者の研究・教育成果に基づき作成しています。
実際の災害時は現場の状況に応じた柔軟な判断が求められます。記事に含まれる情報の活用は読者の皆様の判断と責任において行っていただきますようお願い申し上げます。また、記事の内容は大学の公式な見解や推奨を意味するものではありません。なお、記事に含みうる誤りに関する一切の責任は筆者に帰属します。
- 総務省(2026).「熊本県を震源とする地震に関する被害状況等について(第1報)」(2026年7月28日).
- 読売新聞オンライン(2026).「熊本地震巡るデマがSNSで拡散…「偽の画像や動画の投稿もあり得る」「確信が持てない時は拡散しないで」」(2026年7月28日).
- ハフポスト(2016).「「ライオン逃げた」熊本地震のデマ情報を拡散した疑い 20歳男を逮捕」(2026年7月28日).
- ITmedia NEWS(2026).「警察庁、熊本地震に便乗した詐欺に注意喚起 義援金名目で電子マネーなどだまし取る手口」(2026年7月29日).
- coki(2026).「熊本地震を悪用した母親死亡報告が虚偽 インプ稼ぎから始まった投稿の顛末」.
