2016年の熊本地震のとき、私が学生たちと運営していた避難所ではラジオ体操を呼びかけ、近くで車中泊をしていた方々にも一緒に参加してもらったことがあります。
これは、エコノミークラス症候群の予防のためだけではありませんでした。体を動かすきっかけと同時に、普段関わりのない人同士が声をかけ合うきっかけにもなります。今日、同じことを試してみませんか。
- 避難所や車中泊で過ごしている方
- 近くに車中泊をしている方がいる方
- 何か力になりたいと思っている方
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なぜ車中泊・避難所生活でリスクが高まるのか
車中泊や、避難所で座ったまま長時間過ごす生活は、足を動かす機会が減り、水分も控えがちになります。この状態が続くと、足の血流が悪くなって血の塊(血栓)ができ、それが肺に流れて詰まる「エコノミークラス症候群」のリスクが高まります。厚生労働省も、こまめな水分補給と軽い体操を、繰り返し呼びかけています。予防法の詳細は、既存記事の「車中泊とエコノミークラス症候群」で解説していますので、あわせてご覧ください。
2016年、避難所で私が行ったこと
2016年の熊本地震のとき、私と当時所属していた大学の学生たちが運営していた避難所では、決まった時間にラジオ体操を呼びかけました。最初は参加人数もまばらでしたが、少しずつ参加者が増え、駐車場で車中泊をしていた方々にも「一緒にやりませんか」と声をかけると、多くの方が加わってくれました。
この時間が持っていた効果は、体を動かすことだけではありませんでした。普段は避難所の中と車中泊の駐車場とで、あまり関わりのなかった人同士が顔を合わせ、言葉を交わすきっかけにもなったのです。誰かの体調の変化にも、気づきやすくなります。

2016年熊本地震発災時の避難所で実施したラジオ体操のようす。立って体操を行うのに不安のある方に向けて「座ってできるラジオ体操」も同時に実施した(画像中央)
今日、あなたにもできること
決まった時間に、軽く体を動かす
ラジオ体操でなくても構いません。朝や食後など、決まったタイミングで軽くストレッチをする習慣を作ってみてください。一人より、周りの人と一緒の方が続けやすくなります。
車中泊の方にも、声をかけてみる
避難所の駐車場などで車中泊をしている方は、避難所の中にいる人よりも見過ごされがちです。「一緒にどうですか」の一言が、その方の体を動かすきっかけにも、安否を気にかけるきっかけにもなります。
一人のときも、こまめに動かす
周りに声をかけられる状況でなくても、1時間に一度は車の外に出て軽く歩く、かかとの上げ下ろしをする、こまめに水分を取るだけでも予防になります。
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まとめ
- 車中泊・避難所生活は、エコノミークラス症候群のリスクを高める
- 決まった時間に軽く体を動かす習慣が、予防につながる
- みんなで行う体操は、車中泊の方など見過ごされがちな人と関わるきっかけにもなる
- 一人のときも、こまめに動く・水分を取ることを忘れずに
体を動かすことは、自分の身を守るだけでなく、周りの人とのつながりを作ることにもなります。今日、その一歩を踏み出してみてください。
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このブログは、学生や地域の皆様が防災の基本を体系的に学べる「オンライン防災教本」を目指して、本学教員である筆者の研究・教育成果に基づき作成しています。
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- 厚生労働省「エコノミークラス症候群の予防のために」.
- NPO法人日本健康運動指導士会「二次災害を防ぐために エコノミークラス症候群を予防しましょう」.
- 全日本民医連「エコノミークラス症候群の予防 適度に身体を動かそう 気軽にできる運動・体操をご紹介」.
