2026.07.30 ぼうさいらぼ

【被災者向け】令和8年熊本地震:車中泊とエコノミークラス症候群

2016年の熊本地震のとき、私が学生たちと運営していた避難所ではラジオ体操を呼びかけ、近くで車中泊をしていた方々にも一緒に参加してもらったことがあります。

これは、エコノミークラス症候群の予防のためだけではありませんでした。体を動かすきっかけと同時に、普段関わりのない人同士が声をかけ合うきっかけにもなります。今日、同じことを試してみませんか。

この記事でわかること
こんな方へ
  • 避難所や車中泊で過ごしている方
  • 近くに車中泊をしている方がいる方
  • 何か力になりたいと思っている方
シリーズ記事 一覧・まとめ
熊本県で震度7の地震:今すぐやるべきこと完全ガイド →

なぜ車中泊・避難所生活でリスクが高まるのか

車中泊や、避難所で座ったまま長時間過ごす生活は、足を動かす機会が減り、水分も控えがちになります。この状態が続くと、足の血流が悪くなって血の塊(血栓)ができ、それが肺に流れて詰まる「エコノミークラス症候群」のリスクが高まります。厚生労働省も、こまめな水分補給と軽い体操を、繰り返し呼びかけています。予防法の詳細は、既存記事の「車中泊とエコノミークラス症候群」で解説していますので、あわせてご覧ください。

2016年、避難所で私が行ったこと

2016年の熊本地震のとき、私と当時所属していた大学の学生たちが運営していた避難所では、決まった時間にラジオ体操を呼びかけました。最初は参加人数もまばらでしたが、少しずつ参加者が増え、駐車場で車中泊をしていた方々にも「一緒にやりませんか」と声をかけると、多くの方が加わってくれました。

この時間が持っていた効果は、体を動かすことだけではありませんでした。普段は避難所の中と車中泊の駐車場とで、あまり関わりのなかった人同士が顔を合わせ、言葉を交わすきっかけにもなったのです。誰かの体調の変化にも、気づきやすくなります。

2016年熊本地震発災時の避難所で実施したラジオ体操のようす。

2016年熊本地震発災時の避難所で実施したラジオ体操のようす。立って体操を行うのに不安のある方に向けて「座ってできるラジオ体操」も同時に実施した(画像中央)

今日、あなたにもできること

1

決まった時間に、軽く体を動かす

ラジオ体操でなくても構いません。朝や食後など、決まったタイミングで軽くストレッチをする習慣を作ってみてください。一人より、周りの人と一緒の方が続けやすくなります。

2

車中泊の方にも、声をかけてみる

避難所の駐車場などで車中泊をしている方は、避難所の中にいる人よりも見過ごされがちです。「一緒にどうですか」の一言が、その方の体を動かすきっかけにも、安否を気にかけるきっかけにもなります。

3

一人のときも、こまめに動かす

周りに声をかけられる状況でなくても、1時間に一度は車の外に出て軽く歩く、かかとの上げ下ろしをする、こまめに水分を取るだけでも予防になります。

今できること
今日、決まった時間に体を軽く動かす時間を作り、近くで車中泊をしている方がいたら、一言声をかけてみてください。それだけで、予防にも、つながりにもなります。
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【熊本地震の教訓】車中泊とエコノミークラス症候群
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まとめ

今回のポイント
  • 車中泊・避難所生活は、エコノミークラス症候群のリスクを高める
  • 決まった時間に軽く体を動かす習慣が、予防につながる
  • みんなで行う体操は、車中泊の方など見過ごされがちな人と関わるきっかけにもなる
  • 一人のときも、こまめに動く・水分を取ることを忘れずに

体を動かすことは、自分の身を守るだけでなく、周りの人とのつながりを作ることにもなります。今日、その一歩を踏み出してみてください。

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Author

サトウ先生|博士(工学) / 防災士
京都光華大学 社会学部 社会共創学科
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このブログは、学生や地域の皆様が防災の基本を体系的に学べる「オンライン防災教本」を目指して、本学教員である筆者の研究・教育成果に基づき作成しています。
実際の災害時は現場の状況に応じた柔軟な判断が求められます。記事に含まれる情報の活用は読者の皆様の判断と責任において行っていただきますようお願い申し上げます。また、記事の内容は大学の公式な見解や推奨を意味するものではありません。なお、記事に含みうる誤りに関する一切の責任は筆者に帰属します。息切れ・胸の痛みなど体調に異変を感じた場合は、我慢せずすぐに医療機関・救護所に相談してください。

参考・出典
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