2019.11.25

昔話の心理学的研究

昔話とは、口から口へと語り伝えられてきた作者のいないお話です。個人ではなく、人の共通の心を研究するのにとても良い素材です。

世界各地の昔話を読んでみると、結構似た話が多くあります。文化を超えた普遍的な共通性とともにその文化独自性があるのがとても面白いです。普遍的な心とともにその文化に根差した心を理解することができます。

日本の昔話の中から、特に女性が主人公の話を取り上げて、類似の話や関連のある話と比較しながら、その昔話の語ろうとする意味を調べています。

一つの話ではわからなかったことが、いくつかの話をつなげることで、ああそうだったのかと驚くことがあります。

遠い昔のものかもしれませんが、日本人のもつ精神性や宗教性に触れることができ、その瞬間昔の心とつながった気持ちがします。         

 

                              千野美和子(2019年11月25日)