学長メッセージ

学長挨拶

未来を見据えて更なる飛躍を

 日本のスーパーコンピュータ「富岳」が、世界ランキング「TOP500」「HPCG」「HPL-AI」「Graph500」の4つでトップの座を射止めました。富岳は、前回開催された同じランキングでも首位を総なめしていますが、今回はハードウェア・ソフトウェア両面での強化によって、2位に大差を付けてのランクインとなりました。しかし時代は全く新しい原理のコンピュータ̶量子コンピュータの時代が近づきつつあります。この基礎技術は日本の科学者が世界に先駆けて開発したものですが、今やその実用化に向けての研究開発は米国、中国に先を越され、わが国はその後塵を拝する事態となっています。政府もようやく量子技術の開発、量子人材の養成に本腰を入れ始め、全国的な研究および人材育成拠点の整備に着手したところです。近い将来、量子技術が社会の隅々にまで行き渡る時代の到来が予想されます。

 こうした新しい技術は、来るべき超スマート社会「Society5.0」へのスムーズな移行や、その安全装置としての持続可能な開発目標(SDGs)の達成には不可欠な条件であると思われます。「Society5.0」の時代は、多様な価値観が融合しVUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)を特徴とすると言われています。この時代を生き抜く人材には、リベラルアーツといわれる、倫理・哲学や文学、歴史などの幅広い教養や、文系・理系を問わず、文章や情報を正確に読み解く力、外部に対し自らの考えや意思を的確に表現し、論理的に説明する力が求められるのです。さらに、ビッグデータやAIなどを使いこなすために、情報科学や数学・統計の基礎知識も必要不可欠となります。

 高等教育機関における研究・教育は、来るべき未来の方向性を見据えて、必要とされる知識・技術を研究開発し、それをいち早く教育課程に反映する事が求められています。本学では上記のような時代と社会の要請に即応し、高等学校新学習指導要領に合致した教育指導施策を展開しています。それは、第一にリベラルアーツセンターの整備、第二に、京都光華女子大学独自の教育手法ー「光華メソッド」の開発・導入であります。学力の3要素(知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう人間性)の確実な定着と、主体的で対話的で深い学びを担保するために、科学的知見に支えられた質問駆動型授業(QFT:Question Formulation Technique)の導入を進めています。また数理・データサイエンス関連科目の強化、ICTスキルの向上のためのPC必携化、電子教科書の導入を推進しています。さらに今回のコロナ禍を踏まえ、本学の建学の精神である「寄り添い」を具現化し「寄り添いを科学する」ために、人々の生涯にわたる健康を支援する専門家の養成課程を構想中です。

 このように本学は、近未来の社会課題の解決とそれを支える専門人材の育成に高い親和性を有しており、社会の期待に応えるべく、教職員一同邁進する所存です。

 近未来にワープしたい乙女たち、京都光華女子大学にいらっしゃい!

京都光華女子大学 京都光華女子大学短期大学部 学長  一郷 正道
京都光華女子大学
京都光華女子大学短期大学部
学長 高見 茂