教員紹介

長田 陽一 教授
NAGATA Yoichi
所属
心理学科
役職
カウンセリングセンター長
学位
博士(教育学)
専門分野
心理
臨床心理学、精神分析、現代思想

研究テーマ

夢、記憶、語り、表現(作品)などに現れる無意識の働きを手がかりに、人のこころの深い領域を研究しています。
また、精神分析や歴史、哲学、文学、宗教といった多様な分野をつなぎながら、人間の精神や文化の成り立ちを探求しています。

専門分野の魅力

たとえば、現代人の生きづらさや孤独感を考えるとき、それは単に個人の問題ではなく、近代以降の歴史的変化や価値観の転換と深く結びついています。過去の精神の在り方や人間観に触れることで、今の私たちが無自覚に抱えている思考や感情の前提が見えてくるのです。そこから、新しい人間像や未来のあり方を構想する視点が生まれます。
このように私たちの研究は、過去の深層を掘り下げながら、未来の人間の可能性を描き出すことを目指しています。人間とは何かを考えることは、最終的に「自分とは誰か」を問うことにもつながります。この問いに関心のある人にとって、心理学はきっと奥深く魅力的な世界になるはずです。

高校生へのメッセージ

臨床心理学とは、自分の内面と真剣に向き合い、他者の心にも深く寄り添う力を育てる学問領域です。悩みや弱さは否定すべきものではなく、むしろ人間らしさの源であり、成長の出発点でもあります。苦しみの背景を理解し、言葉にならない感情を見つめることで、弱みはやがて強みに変わります。こうした学びは、単に知識を得るだけでなく、自らの未来を主体的に築いていく力となるでしょう。知的好奇心はその第一歩です。問いを持ち続けることが、自分を深め、世界を広げる鍵となります。

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