2025.05.02

「食共創研究所」を開設しました

本学では、さまざまな企業と連携して命を育む食の研究開発(R&D)を通してWell-Beingな社会を共創することを目指した研究所「食共創研究所」を2025年4月25日に開設しました。

■食品には3つの機能があり、3つ目の機能「生体調節機」が注目されている
食は命をつなぐために必須であり、その原材料である食品はなくてはならない大切なものです。食品には3つの機能があり、一次機能は体を動かすためのエネルギー源、二次機能は「おいしさや味」などの機能、三次機能は「生体調節機」です。近年、この三次機能に注目が集まり、1991年頃から特定保健用食品として、生理機能が表示できる食品が登場してきました。また、2015年に規制緩和が行われ、新しい制度として、機能性表示食品制度が作られました。現在1万件を超す機能性表示食品が受理されており、コンビニやスーパーの食料品売場には多くの機能性表示食品が並んでいます。

■機能性食品の若い世代への認知不足が課題
特定保健用食品や機能性表示食品が注目される一方で、認可や受理されることに重点を置いて、錠剤やカプセルとして販売しているものが多く、食品として流通しているものも、味や使い方については課題が残っています。また、機能性食品は老人や病人、あるいはアスリートなどの食品だという認識が強く、健康に自信のある若い世代には機能性食品が浸透されていません。

■研究所「食共創研究所」を開設し、さまざまな企業と連携して研究開発を行う
若い世代でも美味しく特定保健用食品や機能性表示食品を摂取できるよう、管理栄養士を目指す大学生がさまざまな企業と連携してメニュー開発や新製品の開発を行い、Well-Beingな社会を共創することを目指した研究所「食共創研究所(所長:青山 敏明 教授(本学 健康科学部長))」を2025年4月25日に開設しました。所員は本学の教職員16名で、設置場所は本学 聞光館3階です。

■「京」の食文化を取り入れた共同研究に取り組む
本学の所在地である「京都」の食文化を重視した共同研究および取り組みを、大手食品関連企業や京都の地元企業と共創することにより新たな価値を生み出すことを目指します。また、健康栄養学科 管理栄養士専攻の正課科目「食品開発演習(担当教員:青山 敏明 教授)」で連携する企業による特別講義も予定しています。

所長:青山 敏明 教授
(本学 健康科学部長)