2017.07.07

看護学科「仏教看護論Ⅰ」で卒業生による講義が行われました

6月20日(火)、看護学科2年生の必修科目である「仏教看護論Ⅰ」にて本学看護学科 卒業生で助産師の三森加奈子さんと看護師の夘野悠佳さんを講師に招き、臨床現場での事例や仏教看護を学ぶ意味をテーマにした講義を行いました。

本科目では、「仏教思想と看護学」を授業テーマに講義を行っています。

三森さんは、「助産師を目指した理由は、自分が出産を経験した時に、助産師の方にもっと声を聴いてほしいという思いが強かったので、寄り添える助産師を目指したいと思った。実際、臨床現場にでて、さまざまな患者さんがいる中で、それぞれの立場に立って考えることの難しさを感じた。この仏教看護論では、生老病死に関するさまざまな事例をグループで検討するため、他者の意見を聞くことができる貴重な時間だ。」と話し、夘野さんからは、ご自身が経験された複数の事例をお話しいただいたのち、「どのように対応することが正解だったのか、今でも分からないことが多い。生や死と向き合うこの「仏教看護論」の時間は、今後臨床現場に出る上で必ず必要となってくる」と後輩に向けて語りました。

その後、学生から「人が亡くなる場面に遭遇する場面は、どのように整理していますか?」と質問があり、三森さんからは、「赤ちゃんが、出産後すぐに亡くなってしまうケースなどがあり、最初はとても悲しかった。だが、どの患者さんも出産後、お子さんがどんな状態であっても必ず笑顔になる。私もお母さんやご家族と一緒にそのお子さんの誕生の場面に立ち会うことができたと思うことで、気持ちを整理している」、夘野さんは、「患者さんの見送りまでしっかりして、亡くなられた後も、声掛けはかかさない。見送りまでできたという気持ちで整理し、切り替えている」と話し、卒業生の先輩からの貴重なお話しに、学生たちもメモを取りながら熱心に耳を傾けていました。