2015年度

漢字の意味の深さと、日本の文化「仮名(かな)」の素晴らしさを再確認しました

2015年7月10日

6月23日(火)~7月10日(金)までの「書」は、本学で長年非常勤講師として授業と書道部をご指導いただいた先生にお越しいただきました。改めて、漢字とかなについての基礎知識と書き方の基本、美しい文字の構成などを教えていただき、教養と技術と美へのセンスを磨くことに。

まずは、自分の姓名を漢字で美しく書くための基本として、漢字がどのような成り立ちであるかを図を使って解説していただき、そのかたちを意識して、先生オリジナルのマス目に書いてみると、苦手だった字をとても美しく書くことがきできました。「目から鱗」!!  基本がいかに大切かを実感しました。

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漢字というのは、「へん」「つくり」のそれぞれ意味を組み合わせた表意文字。その漢字の音読みの「音」を漢字から選んで変形して線で続けたり省略したり一部で表現したりしてできたのが仮名(かな)。よって仮名は表音文字であるからいろいろな漢字で表すことができるとのことで、漢字とさまざまな仮名を混在させた和歌のお手本を臨書しました。さらに「墨継ぎ」と、字と字を続ける「連綿」との構成の仕方などを教えていただき、その変化に富んだ墨の濃淡、バランス、デザインの美しさにみんな感嘆の声を上げ、少しでもお手本に近づこうと、さらに真剣に睨めっこです。

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また、先生が「小倉百人一首」の100首すべてお手本に書いて来てくださりびっくり!!  好きな和歌、好きな散らし書きを自分で選んで臨書をしました。が、漢字と仮名の構成、連綿が美しいことはわかるのですが、「この和歌、覚えたことあるけど、え~っと何だったっけ」「あれ、この字はなんて書いてあるの?」と一字一句に悪戦苦闘。それでも、じっーっと真剣にその文字を凝視して、字の線をなぞったりしていると「ここがノギヘンでこっちがクチか、これって【和 → わ】ですか?」とやっとこさ解読!!  先生の笑顔と「正解」の言葉に思わず拍手という光景。

さらにさらに。。。いろいろな材料による筆があるということで、未使用の水鳥の筆を持ってきてくださり、これをおろして書いてみなさいと。扱い方を訊いて緊張しながら、いざ。。。今まで感じたことのない手応えと筆の運び。見た目は白くてフワフワの毛は優しげなのですが、書かれた字には何とも不思議な線が現れ、おもしろい作品になりました。せっかくですから先生に一文字をと書いていただいたのが「嵐」。当たり前ですが、ステキです!!

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毎回中身の濃い ご指導をしていただき、あっという間に時間が過ぎました。

漢字のもつ意味の深さと面白さを知り、それをまた昇華して美しい仮名を創りだした

日本文化の豊かさ、素晴らしさを感じる学Boooでした。

最後に七夕も近いので、みんなで短冊に願い事を書き、キャリアセンターの笹につけました。学Boooをお世話しているキャリア教育推進からは、学生の皆さんへの応援のことばを「信」「結」「愛」「和」「真実心」の文字に表して短冊にしました。

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みんなの思いが叶いますように。。。

次回は、大阪の国立文楽劇場へ出かけ、文楽を鑑賞する予定です。