2016年度 お金を学Booo

「遺言」について学びました

2016年12月22日

「私の遺産はすべて愛人○○に捧げる」などの遺言が被相続人(死亡した人)によって残された場合、配偶者(妻)やその子どもたちは大変です。そこで、民法では、遺産の一部を相続人に保障する制度「遺留分」があります。

例えば、被相続人の財産が1億円あったとして、この財産が愛人など相続人以外の人に渡るような遺言だったとします。この場合、愛人の受け取り分は5000万円。妻と子供には4分の1ずつ、すなわち、2500万円ずつ。なお、遺言内容が相続人(妻や子ども)に遺産が分配される内容であれば、5000万ずつは妻子に渡ります。遺留分を使っても妻子が受け取る遺産は半額になるわけですが、何もしなければゼロ円です。ただし、この遺留分を主張する権利「遺留分減殺請求権」は10年の時効があるので注意が必要です。

ドラマのような話ですが、実際に起こらないとも限りません。遺留分を学んでおけば不利益を最小限に抑えられます。

被相続人が発生した場合の法定相続人ごとの法定相続分について学びました

2016年12月15日

遺産分割。テレビドラマでは、これを題材にした人間模様を描いたものがありますが、法定相続人(民法で決められた相続人になれる人)に分与される財産は原則決まっています。

例えば、被相続人(父)と配偶者(母)の間に、二人の子どもがいた場合は、配偶者に1/2、それぞれの子供に1/4ずつ。子どもがいなければ、配偶者(妻)に2/3、直系尊属(祖父母)に1/3など。また、内縁の妻、すなわち、戸籍上の婚姻関係はない事実上の配偶者には、遺産は原則として相続されません(原則というのは、遺言によって変わるという意味)。しかし、被相続人と内縁の妻との間の子(非摘出子)と実際の子(摘出子)との遺産の分配率は同じです。少し複雑ですが、このように民法できちんと定められています。また、今回は、遺言内容が親族にとって極めて不利益な内容になった場合の対応策なども学びました。

起こっては欲しくない遺産相続時のトラブル。事前にFPを勉強しておけば防げるトラブルもあるようです。

被相続人がなくなった場合の相続税や遺産分割の考え方について学びました

2016年12月8日

今回の学Boooは被相続人、すなわち死亡した人が発生したときの、相続に関する内容でした。普段、頻繁に起きない(起こって欲しくない)内容ですが、相続に関する知識があれば、いざという場合でも、きちんと対応することができます。

ところで、今年の国税庁の報告によると、相続税の課税対象となる遺産を残した人の割合は前年から3.6ポイント増え、8.0%に拡大したとのこと。相続税は、遺産が基礎控除と呼ばれる非課税枠を超えた場合、超えた分が課税対象になります。今回の増税は基礎控除が4割縮小され、対象となる人が広がったことによるとか。税収としては、1兆8116億円(30.3%増)。

基礎控除は、バブル期の地価急騰による税負担緩和のために引き上げられてきましたが、地価が下がるに伴い、引き下げられてきました。基礎控除の縮小は「富の再分配」を狙いとしているようですが、税金が高くなるワケですから少し複雑な気分にもなります。

贈与および贈与税について詳細に学びました

2016年12月1日

贈与とは、当事者の一方が自分の財産を無償で相手方に与える意思表示を行い、相手方がこれを受諾することによって成立する契約のこと。

学生にとってはあまりなじみのない内容かもしれませんが、実家の親御さんから仕送りを送ってもらったり、おじいちゃん・おばあちゃんからお小遣いをもらったり、これらも厳密には贈与になります。

今回の学Boooでは、この贈与が生じたときに発生する「贈与税」を中心に学びました。贈与といっても、定期贈与・負担付贈与・死因贈与など種類はさまざま。金額によって贈与税は変わってきます。
また、誰から誰に贈与するかでも税金の控除額は変化します。

贈与を受ける側の学生が多いかもしれませんが、これらをしっかり勉強しておけば、将来、贈与する側になっても安心ですね。

不動産の鑑定評価方法、登記記録の記載内容、宅地建物取引業や売買契約に関する内容を中心に勉強しました

2016年11月24日

土地を取得して、いざ家を建てるときには、その土地の面積を好きなだけ使って家を建ててもいいわけではありません。つまり、各土地の建ぺい率(土地面積に対する建物面積の割合)や容積率(土地面積に対する建物延べ面積の割合)が建築基準法によって決まっています。また、道路の幅(幅員)も同様に定められています。FP3級では、このような土地活用に関する計算問題が出題されます。

ちなみに、京都には先斗町に代表されるように、狭い路地に面して建物がひしめき合って立っている場所がたくさんあります。これらは、建築基準法に違反しているわけではなく、同法律ができる前に建てられたものです。従って、もし、火事などで建物を失ってしまうと、再びこれまでのような風情ある景色を再現することはできません。少し複雑な気分になります…。