2015年10月5日
先日の他大学の地域文化の再発見、活性化のプロジェクト見学を受けて、今回からはいよいよ地元にお住まいの方を訪ねて、その土地の歴史を伺うという活動に入りました。メンバーが着目したのは、歴史的景観の宝庫である嵯峨野・嵐山。その中心にあり、1200余年の歴史を持つ大覚寺です。
嵯峨天皇の離宮に起源をもつ皇室ゆかりのこの門跡寺院は、広大な土地を有し、人工池として造られた大澤池は周辺の農地用水の灌漑にも大きくかかわっていたようです。また、この池の菊花と嵯峨帝の出会いからいけばな「嵯峨御流」が生まれ、いけばなを通して万物のいのちの尊さと自然のあり姿を大切にする精神が、今も脈々と受け継がれています。
幸いに、大覚寺元執行長でこの地の歴史・文化の研究でもご活躍の覚勝院(現存する唯一の大覚寺塔頭)ご住職 坂口博翁先生にご縁がありお訪ねすることにしました。
メンバーは事前に図書館でも予習をして、いくつかの質問を用意していましたが、先生はご自身の著書「古代ロマン漂う嵯峨野」と資料をいろいろとご用意してくださっており、とにかく興味深いお話しを伺うことであっという間に1時間が過ぎました。それからは先生とのやり取りの中から、私たちが少し知っていることが次々と史実として連なっていき、「そういうことだったのですね」という発見がづらり。ワクワクしながら先生のお話しを伺いました。
先生も「京の結び乙女」の取り組みに大いに賛同してくださり、「次はフィールドワークにいらっしゃい」とのお言葉も。。。今回いただいたご本を読ませていただき、またさらに勉強してからご指導に伺えればと願っています。
ご多用の中を長時間お邪魔したにもかかわらず、奥様が「おなかが空いたでしょう」と “おむしやしない”(京ことば:ちょっとした食べ物で空腹をしのぐこと、その食べ物 ) にと、お手料理をご用意くださいました。初物の松茸ごはんに感激!! ご夫妻のお心づかいに感謝し、ありがたくおいしく頂戴しました。
丁寧なご指導と歓待していただいたことに感謝を込めお礼の言葉を送らせていただいたら、すぐに巻紙に筆で励ましのお手紙を送ってくださりびっくり!! さらに感謝です。
このようなご縁を大切に、心もしっかり結びながら、地元の大切なものごとを学んで行きたいと思います。