2014年7月11日
今回は婚礼衣装の着付けの見学です。
会場の和室には、「たとう紙(帖紙・畳紙)」の上に打掛、掛下などのきものと帯以外にも小物がずらりと並び、婚礼衣装の格式と華やかさが伝わってきます。婚礼衣装は重厚な衣装を重ね着して、帯を胸高に結ぶので、肌着の上に補正用の小物を使ってきっちりと着付けること、下準備が重要であることもよくわかりました。着付ける人も着付けられる人も結構力仕事、足を踏ん張って「締めますよ」「はい」と息を合わせて進んでいきます。これもただ、力任せに雁字搦め(がんじがらめ)の”ぐるぐる巻き”にするのではなく、力加減と締め方のポイントがあり、先生の手さばき、動きを観て納得しました。普段の和装では使うことのない筥迫(はこせこ)・懐剣・抱え帯など、花嫁さんの装束ならではの小物についても謂れや着装の仕方などを解説してもらい、大いに勉強になりました。
着付けのモデルさんも在学生でしたので、着付けが終わったころには花嫁さん(?!)を囲んで和気藹々、みんなで写メ大会になっていました。資料を読むと、婚礼衣装の推移を通して日本の社会情勢、価値観など、その時々の時代背景による文化が視えてきます。これらの知識もしっかりと学び、現代に受け継がれる日本の伝統美を理解して、教養と高め、美意識を磨いてほしいと思います。なお、次回からは「ホンモノを観る」ために、さまざまな場所へいざない、見聞を深めます。また、能楽・歌舞伎・文楽などの舞台芸術に触れ、装い(装束・面(おもて)・化粧など)、型(所作)、ことば(謡・セリフ・語り・地謡など)・音楽(笛・小鼓・大鼓・太鼓・三味線など)を鑑賞したり、芸術・工芸品の展覧会見学会、お茶会などへの参加も計画中です。また、普段は見られない日本髪の結髪、婚礼衣裳他の着付けを第一線で活躍されているプロの方(TABA:伝統美容技術協会代表)に、解説・実演していただく予定です。
せっかくの機会、モデルは学Booo「和・研」のメンバーがつとめます。メンバー以外の在学生の見学も可ですので、興味のある方は後日、学内の案内をご覧ください。
「和・研」は後期からの参加も大歓迎、在学生の皆さんは、是非!!