2019年度 コミュニケーション支援プロジェクト

第1回失語症サロン「おこしやす」を開催しました

2019年7月6日

失語症サロン「おこしやす」を7月6日(土)(午後1時30分~3時30分)に本大学慈光館太子堂で第1回目を開催しました。
失語症の方は言葉の不自由さから、他の人とコミュニケーションを行う機会が多くありません。
このため、このサロンではコミュニケーションを楽しむ場を提供したいと思って企画しました。

当日は8人の失語症当事者の方(+3人の同伴者)が参加し、自己紹介や近況報告を行い、後半ではゲームと懇談が行われました。
ゲームは本学学生が失語症の方に合わせて作ったもので、学生と当事者は歓声を上げて楽しんでいました。
懇談では当事者の方の失語症にまつわるエピソードや趣味などを聞いたり、当事者の方が学生にSTを志した理由を質問されたりしていました。
最後は当事者の津田達司氏の左手によるハーモニカ演奏を聴き、「ふるさと」を合唱しました。
2時間という短い時間でしたが、当事者の方と学生は楽しいサロンを共有できたと思います。

 

以下に1人の学生の感想文を掲載します。

 

1時間という短い間でしたが、ゲームやコミュニケーション、ハーモニカ演奏などを通し、失語症の方々やそのご家族と共に心から笑い合うことによって、とても楽しい時間を過ごすことができました。

ゲームでは、各グループに分かれて神経衰弱を行いました。私が担当したグループでは、最初にカードを捲った失語症の方が「よかったぁ~、数字じゃなくて」と仰っていたのが印象に残っています。やはり、失語症の方にとって数字は難易度が高いものであり、絵や漢字は比較的容易なのだと再確認しました。

失語症の方だけでなくご家族も一緒になって神経衰弱を楽しんで下さったので終始笑顔が絶えず、とても盛り上がりました。また、神経衰弱が終わった後も、失語症の方々の過去の貴重なエピソードや我々、学生にもSTを志した理由、実習での風景などについて質問して下さいました。

最後のハーモニカの演奏では、多少知らない曲もありましたが、力強く綺麗な音色で心に響きました。ハーモニカの演奏に合わせて、『ふるさと』の全員での合唱は感動的でした。

閉会の挨拶時に松田先生が喚起されていたように失語症の方には、通常より少し大き過ぎるくらいの声量ではっきりと話すことが円滑なコミュニケーションに繋がるということを失語症の方々とお話しする中で実感しました。

今回の貴重な体験を生かし、失語症の知識をより深めて今後も失語症の方々との関りを増やしていきたいです。(YH)

 

                                                   

<自己紹介の様子>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<神経衰弱ゲームの様子>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<津田達司氏>