2019年7月12日
7月12日のビブリオフィリアでは、京大総長である山極寿一氏の『ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」』をみんなで読みました。
タイトルからするとゴリラの話なのかなと思いますが、内容はゴリラ研究者の山極氏の熱い人間観が示されていました。
「人間は自分で自分を定義できず、信頼できる人たちの期待によって自分をつくる必要がある」(p.34)。人間は「他者のなかに自分を見るようになり、他者の目で自分を定義するようになった」(p.71)。
鷲田清一の『じぶん・この不思議な存在』を授業で読んだ参加者からは、「完全に鷲田だった」という意見がでました。
人間は共同体を作らないと生きていけない生き物であり、人のために生きることが人間らしさを作っていくのだと学びました。
みんなの感想を聞くと、自分一人で読んだときには、気づけなかった観点や思想があり、ディスカッションした後は、世界が広がりました。
ビブリオフィリアになることも人間にしかできないことです。
後期もいろいろな企画を行い、愛書家への道を進みましょう!