2019年度 コミュニケーション支援プロジェクト

第2回失語症サロン「おこしやす」を開催しました

2019年9月28日

失語症サロン「おこしやす」を9月28日(土)(午後1時30分~3時30分)に本大学慈光館太子堂で第2回目を開催しました。
失語症の方は言葉の不自由さから、他の人とコミュニケーションを行う機会が多くありません。
このため、このサロンではコミュニケーションを楽しむ場を提供したいと思い、企画しました。

 

当日は7人の失語症当事者の方(+1人の同伴者)が参加し、自己紹介や近況報告を行い、後半ではゲームと懇談が行われました。
ゲームは本学学生が失語症の方に合わせて作ったもので、ジェスチャーゲームと身体部位の指さしを行いました。
ジェスチャーゲームは,なかなか目標語があてられなかったのですが、学生と当事者は歓声を上げて楽しんでいました。
近況報告では,当事者の方の失語症にまつわるエピソード、夏休みの旅行や趣味などを述べてもらいました。
最後は当事者の左手によるハーモニカ演奏とアカペラを聴き、「ふるさと」を合唱しました。
2時間という短い時間でしたが、当事者の方と学生は楽しいサロンを共有できたと思います。

 

以下に参加した2人の学生の感想文を掲載します。

 

失語症サロンは2回目の参加でしたが、今回はゲームを企画する側だったのでとても緊張しました。ゲームの説明の際に、内容は理解しているつもりでも、いざ皆さんの前で説明するとなるとあやふやになってしまい、声も小さくなりがちでした。次からは、ゲーム内容を紙にきちんと整理したり、声についても意識を常に持って気をつけていきたいです。
ジェスチャーゲームでは、ジェスチャーが得意な方とそうではない方に別れたので、ルールについてももう少し、難しい方にはこのようにしてもらうといったことを決めた方が良かったのかなと感じました。次にゲームを企画するときは、今回のことも踏まえて、より楽しめるゲームを企画していきたいです。(2回生HU

 

 

ジェスチャーゲームでは、皆さんルールは分かっているのについつい声で説明してしまう人が多かったです。ジェスチャーが思い浮かばない場合は、形や他のヒントを出したりして,そこそこの難易度になってよかったかなと思いました。
たまたまグループが重度の人と軽度な人で別れてしまい、もう片方のグループではジェスチャーを学生がやり、それが何かを当てるというものに急遽変更してくださいました。
お題の絵カードがもう片方のグループの方が難しいものが多かったようで、そのあたりも配慮しなければならないと感じました。
グループ分けの時に、重症度と普段一緒にいる人とはグループを分けるなどの配慮が必要だったと感じました。
グループに分けるなら重めの人、軽めの人で企画内容を少し変えられるように事前に準備しておいた方が良いと思いました。
最近あったことなどを話す場面では、話しているうちに内容がずれて話が長くなる方が何名かおられました。終わりが見えない中で話しておられるのか、本人さんの中ではゴールがあるのか気になりました。
企画のルール説明で、ルールを端的に伝える方法を考えていなかったため、説明がややこしくなってしまったので、次回はもっと簡単に伝えられるような工夫を考えようと思います。次回までに何度も参加してくださる方の名前と顔は一致させておかなければならないと思いました。
学生が考えた企画の最中に、笑顔を見せてくださってとても嬉しかったです。12月にはクリスマス会をしたいです。(2回生MY)