2013年度 三方よし販売実践

「パン工房見学」と「パン担当者との協議」

2013年11月15日

みなさん、こんにちは! 第3回目は教員・南がご紹介します。「つぶやき」以上「語り」以下の小林タッチを踏襲しながら、さて、うまく伝えられるかな?
実は…今日は、プロジェクトの1つの山場「パン工房見学」と「パン担当者との協議」が午前・午後に立て続けという、濃い濃~い1日だったのでした!

「かしの木学園」が運営するパン屋さん「どんぐりベーカリー」の10:30オープンに間に合わせるため、パン工房は利用者さんがやってくる9時からフル回転しています。第1回目で試食した、あの美味しいパンはどのようにできているのか? 施設利用者の方達がどのようにパンを焼いておられるのか? それを自分たちの目で確かめるため実際にお邪魔することにしたのです。工房には7名の利用者さんが、パンづくりの工程1つひとつをゆっくりと、丁寧に、愛情込めて、真摯に取り組んでおられます。驚いたのは、複数の工程を自分で判断し次々に取り組んでおられたこと。どんぐりベーカリーはオープン以来2年経ちますが、何度も何度も繰り返すうち、当初できなかったこともできるようになられ、自信もつけられているとか。これほど心を込めて、手をかけて作られたパンがとても価値ある、貴重なものに思えました。

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工房見学の後、各自焼き立てパンをランチ用に買って大学へ一旦戻ります。そこで待ち構えていたのはパワーランチミーティングです。14:00~の「パン担当者との協議」では、企業の販売先開拓に必要なパンの情報を引き出さなくてはいけないのです。そこで、工房見学で仕入れた情報をもとに、何を聞けばいいか、提案できることはないか、などなど、多様な意見を出し合いました。なかなかまとまりませんでしたが、最後は「現状把握」「施設の持っている目標・希望」「学生側からの提案」の3カテゴリーに分けて質問や意見を整理しました。今回は、企業の販売先開拓がメインの目標なので、それに関することを学生主体で聞いていくことになりました。

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さて、大急ぎで作った質問項目を頼りに再び施設へカムバ~ック! パン担当の職員2名と施設長、そして、私たち7名の合計10名で話し合いスタートです。緊張気味の学生たち、”あららん? さっき打合せをして、分担を決めてたのにな~~?”という時間が少々流れる…?? やっぱり、いざ、質問となると緊張するんですよね。ちょっぴりもじもじしながら、作った質問を順番に職員さんにお尋ねしていきました。施設職員の皆さんも学生の質問に誠実に答えていただいて、非常にありがたかったです。まさに”学Booo”な時間ってこういうことなんですよね~(感謝感激!)。職員さんから、今の立場になる前は”あの部分が良かった、悪かった”と評価しながらお店を見ていたが、パン屋さんの運営サイドに入ってしまうと、外からの目線で見ることが難しいと。その意味では、学生の目線で質問したり、パンの感想をお伝えすることが刺激になる、とおっしゃってくださいました。学生の関わりが施設のお役に立っていることが分かり、この言葉にとても励まされた気持ちになりました!


協議終了後、またしても大学に戻った私たち。今日1日の振り返りをして終わります。施設のこと、販売のこと、色々出ていましたが、特に挙げられていたのは「質問」を出すことの難しさと重要性についてです。単に見学だけでは見えないことを知るためには、質問の投げかけが鍵だということ。そして、いい質問をするには、相手に対する事前学習や質問項目を作って本番困らないようにしておくこと、協議の時間は限られているので優先順位をつけること、目的達成の為にどう時間を使うのか考えなければいけないことなど、ま・さ・に、キャリア形成学部の学生に相応しい学びの共有ができたと思います。今日の学びはレポートにまとめ、我々は次なるステップ「広告宣伝」「販売」への学習に進みます。次回は12月6日(金)4限となりました。今日の感動をカタチにつなげるため、まだまだ「三方よしPT」は続きます!

第2回目の活動

2013年11月8日

みなさん、こんにちは!始まったら活発に動くのが「三方よし販売実践!」なんです。
という訳で、早速始まった2回目の活動は、来週初めて施設を訪問し、パン作りの現場見学と関係者の方々と協議する為にどんな準備が必要かを考える場としてスタート。訪問当日のスケジュールと諸注意事項。待ち合わせ場所と交通手段の確認から始まり、これから出会う方々について知っておきたいことを、我らが南先生が詳しくレクチャーしてくださいました。知的障害をお持ちの方々や施設を取り巻く環境などを聴くにつれ、この学Boooは”相手が存在する取り組み”なんだという、当然と言えば当然で且つとても重要なことを改めて認識することができました。

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学生メンバーの表情は真剣です。パンをほおばると時とは一味違ういい表情しています。この緊張感たまりません(汗)!。 自立して生きる人達のことを多くの人達に知っていただくことに取り組む前に、「人は障害者の暮らしを豊かにするためにパンを買うわけではない!」ということを踏まえ、”世間に数多くあるパンとこれから売ろうとするパンはどう違うのか?””例えばヒトは卵を買う時、外側の殻しか見れないのだから、外側を観て買うことが多い。中身の黄身を目で確かめて買う訳ではない。それがパン販売にも言える。”等々、この取り組みで追求すべき点を考えるヒントが明らかにされたように思います。 続いて、キャリアセンタースタッフの小林から”ブランドはどうやって生まれるのか?”や”モノやコトの価値づけ”について、また、他者への愛情をカタチにすることが「企画」であるというお話も実例を交えて紹介しました。学生メンバーそれぞれがミッションを俯瞰することができたように思います。特に、「日光金谷ホテル」の100年カレーが復刻したストーリーは非常に説得力があり、学Boooが目指すべき輪郭がよりクリアに見えたようでした!


さあ!次回は、いよいよパン工房の現場にお邪魔します。課外活動の保険に加入し準備万端。学生メンバーの今後の活動にどうかご期待くださいませ!
事故病気怪我に気をつけてね!

「三方よし販売実践!」スタート

2013年11月6日

みなさん、こんにちは!たいへん長らくお待たせいたしました。
「三方よし販売実践!」が本日ついにスタートしました。夢に見た(大袈裟?)キックオフミーティングを迎えるまで、実はいろいろありました。
やっとこさですが、ここまで来ました。紙面の関係ですべてをお伝えするわけにはまいりませんが、施設利用者の方々が「精魂込めて作るモノの良さを世間様にひろく知ってほしい」という思い(=愛情と言い換えることができるかも)を学Boooというカタチにするまで南先生と酒井先生がとてもご苦労なさいました。
ブログで簡単にお伝えできるようなボリュームではございません。しかし、ご協力いただけることになった施設の施設長さんのご理解と、利用者さんの存在、そしてそもそものきっかけを作ってくださったお方のおかげで、この取り組みに向き合えることになった訳で、とにもかくにもたくさんの方々に感謝の気持ちをここでまず最初にお伝えしておきたいと思います。

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さて、そんなこんなで迎えたキックオフミーティングでは、これから出会う方達が生み出された美味しいパンをしっかり味わいながら、南先生のリードで自己紹介が始まりました。メンバーの明るさに心が弾みます。
続いて酒井先生から我々のミッションが、南先生からはスケジュールがそれぞれ説明されます。美味しいパンのおかげで大事な事も頭にスイスイ入ります!?。
とにかくはっきりわかったことは、この学Boooでは時に厳しく時に感動といった喜怒哀楽を体感できるということ以上に、施設利用者さんが作るパンがとても美味しいということでした。
酒井先生からは、「おいしい!。値段さえ手頃であれば絶対に売れると思う」「うぐいすぱん:甘さがさっぱりで胃にもたれない。パンの焼き具合がふっくらして優しい触感で、食べていて癒された」「ホットドッグ:ウインナーの歯ごたえがしっかりしていて、レタスや他の野菜なども入っていて栄養もある。パンの生地が固めで本格的なホットドッグを食べたという満足感が残った」。自身でパン作りの経験がある学生メンバーの一人は「普通に使われる材料が使用されていないのに、この美味しさはすごい!」又は「とにかくおいしい!ムシャムシャ(笑)」等々、一様にクオリティーの高さに感心。その秘密は?「製造方法がいい?原料がいい?」それだけでしょうか? それを掴みに行くことが我々の最初のミッションだと相互に認識できました。


さあ!次回から、学生+教員+職員の頑張り(=悪戦苦闘)をその都度「つぶやき」以上「語り」以下のタッチでご紹介してまいりますので、みなさまどうかご期待くださいませ!