2016年10月8日
今回は鹿解体施設の視察で、兵庫県丹波市にある「丹波姫もみじ」へ行きました。この「丹波姫もみじ」という会社は、鹿肉の加工会社で、全国に先駆けて鹿の有効活用をすすめている施設です。私たちがイベントなどに鹿肉料理を提供する時にはいつもここから鹿肉を購入しており、品質が安定しておいしいので一度訪問したいと思っていたところです。ここでは、行政の事業に参画するかたちで施設をはじめた経緯、業務内容、鹿の被害の現状、このような施設が全国に増えない理由などについてのお話を聞かせていただきました。続いて猟友会の方から猟やわなについてのお話も伺いました。
私たちがお話をうかがっている間にも捕獲された鹿が搬入され、実際に鹿の解体をはじめから見せていただくことになりました。予想もしていなかったことでしたが、前でしっかり見た人もいましたし、後ろから覗くだけの人もいました。また、鹿肉の熟成室や熟成した肉を部位に分ける作業など、普段目にすることのできないことばかりでとても貴重な経験でした。このような機会を設けてくださった「丹波姫もみじ」様ありがとうございました。
そして、待ちに待ったお昼です。今回訪れたのは「無鹿」という鹿肉専門店です。おしゃれな料理ばかりでとても美味しかったです。その中でも一番美味しかったのが、鹿肉の竜田揚げです!本当に美味しかったです。
昼食後、「無鹿」の方が鹿肉の料理について話してくださいました。ミニ講義を聞いているようで、とてもためになりました。私たちは家庭料理への鹿肉の普及を考えていますが、無鹿の方は鹿肉はとてもおいしいのでジビエ料理の高級な食材として普及させようと考えておられました。一般家庭に普及するには、例えば大型スーパーに並べるには肉の量が足りないということも理由のひとつでした。猟師の減少の問題、解体施設の問題、流通の問題など、鹿肉をおいしく料理できるだけでは、まだまだ普及活動には程遠い事を感じました。1日を通して、鹿肉について学ぶことができ充実した時間となりました。