2019年度 コミュニケーション支援プロジェクト

就労支援B型事業所「トークゆうゆう」を訪問しました

2019年8月9日

(参加学生1)

三田市の「トークゆうゆう」へお伺いしました。

2年前の4月に行われた新入生一泊研修で、まだ入学して間もない私たちを温かく迎えてくださった、失語症を持つ方々です。

一泊研修でもお会いしている、ある方に言われたことが印象に残りました。
「あの時は、学生さん、ほとんど喋らなかったよね。でも今日は、いっぱい喋ってる。」と言われたのです。
「正直、この学生さんたち大丈夫かな?と思った。」とのことでした。
一泊研修のときの私たちは、失語症というものがどういうもので、どのようなことに配慮しながら話せば良いのかを全く知りませんでした。
入学したばかりの緊張もあり、活発な発言は全くありませんでした。

そんな私たちも3年生になりました。自分たちでは、成長しているかはほとんど実感できません。
しかし、今回の訪問で、2年ぶりにお会いした方に成長を認めてもらえた気がしました。
私たちは今、目の前の実習や国試のために頑張っています。
でも、その先には、私たちがSTとして関わるであろうたくさんの方がおられます。
それも見据えて、今、しっかりと勉強しないといけないと強く思いました。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参加学生2)

トークゆうゆうでは、当事者の方とフリートークをさせていただきました。

当事者の方が作られた作品をたくさん見せていただき、細かい作業部分が見られ、感動しました。
失語症の方は、右脳が活性化すると聞いたことがあったので、こういう事なんだと実感しました。

フリートークは、自分から引き出すのが難しく、まだまだ未熟だと感じました。
当事者の方の好きな事などを話すことで、自らたくさん話してくださったり、お話を膨らませることができたりすると学んだので、実習に向けてコミュケーション力をつけるために、自分から沢山話しかけていきたいと感じました。

高次脳機能障害者支援施設つむぎを訪問しました

2019年7月17日

高次脳機能障害支援施設つむぎを訪問し、
「この人誰だゲーム」「ジェスチャーゲーム」「キーワードから目標語を当てるゲーム」を行いました。

 

「キーワードから目標語を当てるゲーム」は、例えば答えがリンゴの場合「赤い、青森、甘い」とキーワードを言って、皆さんに何について話しているか当てていただくゲームです。

このゲームをやってみて、1キーワード目でわかる方もいて、とても驚きました。また、少し昔の人物を答えにしてみると、どんな活躍をしてどんな人だったのかなどを当事者の方が私たちにいろいろ話してくださり、盛り上がりました。

 

その人によってわかる速さが違い、一定の人が答えてしまう場合があったので、みんなに答えてもらうために円滑に進めるのが難しく、少し戸惑いました。次に訪問するときは、どうすればみんなでできるのか考えていきたいです。

 

 

第1回失語症サロン「おこしやす」を開催しました

2019年7月6日

失語症サロン「おこしやす」を7月6日(土)(午後1時30分~3時30分)に本大学慈光館太子堂で第1回目を開催しました。
失語症の方は言葉の不自由さから、他の人とコミュニケーションを行う機会が多くありません。
このため、このサロンではコミュニケーションを楽しむ場を提供したいと思って企画しました。

当日は8人の失語症当事者の方(+3人の同伴者)が参加し、自己紹介や近況報告を行い、後半ではゲームと懇談が行われました。
ゲームは本学学生が失語症の方に合わせて作ったもので、学生と当事者は歓声を上げて楽しんでいました。
懇談では当事者の方の失語症にまつわるエピソードや趣味などを聞いたり、当事者の方が学生にSTを志した理由を質問されたりしていました。
最後は当事者の津田達司氏の左手によるハーモニカ演奏を聴き、「ふるさと」を合唱しました。
2時間という短い時間でしたが、当事者の方と学生は楽しいサロンを共有できたと思います。

 

以下に1人の学生の感想文を掲載します。

 

1時間という短い間でしたが、ゲームやコミュニケーション、ハーモニカ演奏などを通し、失語症の方々やそのご家族と共に心から笑い合うことによって、とても楽しい時間を過ごすことができました。

ゲームでは、各グループに分かれて神経衰弱を行いました。私が担当したグループでは、最初にカードを捲った失語症の方が「よかったぁ~、数字じゃなくて」と仰っていたのが印象に残っています。やはり、失語症の方にとって数字は難易度が高いものであり、絵や漢字は比較的容易なのだと再確認しました。

失語症の方だけでなくご家族も一緒になって神経衰弱を楽しんで下さったので終始笑顔が絶えず、とても盛り上がりました。また、神経衰弱が終わった後も、失語症の方々の過去の貴重なエピソードや我々、学生にもSTを志した理由、実習での風景などについて質問して下さいました。

最後のハーモニカの演奏では、多少知らない曲もありましたが、力強く綺麗な音色で心に響きました。ハーモニカの演奏に合わせて、『ふるさと』の全員での合唱は感動的でした。

閉会の挨拶時に松田先生が喚起されていたように失語症の方には、通常より少し大き過ぎるくらいの声量ではっきりと話すことが円滑なコミュニケーションに繋がるということを失語症の方々とお話しする中で実感しました。

今回の貴重な体験を生かし、失語症の知識をより深めて今後も失語症の方々との関りを増やしていきたいです。(YH)

 

                                                   

<自己紹介の様子>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<神経衰弱ゲームの様子>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<津田達司氏>

高次脳機能障害者支援施設つむぎを訪問しました

2019年6月19日

今回も高次脳機能障害者支援施設つむぎを訪問させていただき、レクリエーションを行いました。

 

うちわを使用したゲームでは、皆さん頑張ってうちわを扇いでおられ、「これすごく疲れるなー」と言われていましたが、楽しんでおられる印象でした。

イントロクイズでは、曲の名前がすぐに出てくるという方、聴いたことはあるのになかなか名前が出てこないという方で分かれました。
曲の名前が出てこないときは、皆さんで歌詞を口ずさんだりもされていました。
曲のほとんどは、皆さんご存じだったようで、曲名を思い出せない人も正解を聞くと「あ~」と思い出されているようでした。

 

企画を職員の方に説明したとき、職員の方から「麻痺があるのときの対処は?」と聞かれ、急遽初めに予定していた企画から別のものに変更しました。
たまたまいくつも企画を考えていたので、変更することができましたが、もう少し麻痺がある方への配慮が必要であったと感じました。

イントロクイズではルールを決めていなかったのですが、回答者に偏りが出てしまうので全員が答えられるようなルールを職員の方が提案してくださいました。

全員に楽しんでもらえるようなルールを考えるということの大切さを学びました。次回からは、ルール説明を事前に画用紙に書いて持っていこうと思います。

 

5月の活動~失語症者とのコミュニケーションの取り方~

2019年5月30日

学生による失語症当事者の方と会話体験や失語症評価(SLTA)を実施しました。
学生が直接、当事者の方とコミュニケーションを取ったり、評価を行ったりする機会はかなり限られているので良い体験になったと思います。

 

以下は参加した学生の感想文です。

 

今回は学Booo「コミュニケーション支援プロジェクト」の活動にて、患者様に対し標準失語症検査(以下SLTA)を取るという貴重な機会を与えて頂きました。
私はこれまで当事者の方に実際にSLTAを取ったことがなく、今回初めて患者様を目の前にして自分自身でSLTAを取り、多くのことに気付かされました。

先生が検査をされているのを見て記録や評価をするのとは異なり、検査の進める速度や話し方などマニュアルには載っていないような部分も考えねばならないのだと実感しました。
「患者様が極力不快な思いをしないようにヒント呈示をするにはどう言えばよいのだろう」「あともう少しで正答が出そうだけれどもヒントを出すべきなのだろうか」などと考えながらも、検査者が自信のない態度であれば患者様も不安になってしまうため、堂々としていなければならならず、様々な箇所に注意を払うことが非常に難しかったです。

検査時などフリートーク場面以外のこちらの言葉かけや態度も、患者様との信頼関係の形成に大きく影響するのだと身をもって感じました。
単に検査と言っても、ただ評価するだけではないのだと、今回の経験を通して気付くことができました。( 4回生AM